研究課題/領域番号 |
14208001
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研究機関 | 総合研究大学院大学 |
研究代表者 |
平田 光司 総合研究大学院大学, 教育研究交流センター, 教授 (90173236)
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研究分担者 |
柴崎 文一 総合研究大学院大学, 教育研究交流センター, 助教授 (90260124)
出口 正之 総合研究大学院大学, 教育研究交流センター, 教授 (90272799)
湯川 哲之 総合研究大学院大学, 教育研究交流センター, 教授 (20110091)
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キーワード | STS / 大学院教育 / 国際比較 / 科学研究所の広報 / 科学ジャーナリズム / 科学政策 |
研究概要 |
昨年度に引き続き、米国(カリフォルニア大学ロスアンジェルス校,ボストン大学、ハーバード大学、ワシンントン大学、ヤーキース天文台)およびヨーロッパ(ロンドン大学、オックスフォード大学、ロンドン経済学研究所、サセックス大学)の研究・教育機関を視察した。また、ボストン科学博物館、アドラー博物館などの生涯学習施設を視察した。カリフォルニア大学ロスアンジェルス校は、本研究の協力者であるSharon Traweek助教授を中心にSTS関連資料のデジタルアーカイブを計画しており、本研究との関連も深いことから綿密に調査した。デジタルに限らず、資料のアーカイブは研究の基礎となるものだが、わが国では進んでおらず、専門家もほとんどいないので、専門家養成の方法についても調査した。 また特に米国の大学では、ハーバード大学が特に有名であるが、科学ジャーナリズムおよび科学政策を教育しており、この面でも、わが国の大学院教育に不足する部分であるので、ある程度、本年より網羅的な調査を開始したものである。米国では科学研究者とSTS研究者は疎遠と言ってもいいような状況であるが、英国では、物理学者がSTS研究についても関心を持ち、両者の関係はやや良好である。 米国では博物館活動が盛んであり、一般市民が博物館を訪問する頻度はわが国と比べて圧倒的に多い.研究機関も広報部門を充実し、博物館と並んで、市民の科学リテラシーの向上に貢献している。そのような場での担当者(学芸員)の教育もまた充実しており、その視察も行った。 科学資料アーカイブ、科学ジャーナリズム、科学広報者などの教育等のための基礎的な研究活動も、通常のSTS研究に加えて本研究の対象とすべき必要性は、ますます明らかである。総合研究大学院大学において構想しているSTS研究センターにおいても、これらの研究、教育が必要とされているので、更に調査を進める予定である。
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