研究課題/領域番号 |
14251008
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
遅澤 克也 愛媛大学, 農学部, 助教授 (30233539)
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研究分担者 |
立本 成文 中部大学, 国際関係学部, 教授 (50027588)
赤嶺 淳 名古屋市立大学, 人文社会学部, 助教授 (90336701)
及川 洋征 東京農工大学, 大学院・農学研究科, 助手 (70323756)
柳澤 康信 愛媛大学, 理学部, 教授 (90116989)
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キーワード | 海域世界 / 生物資源の利用と管理 / 生業形成 / ウォーレシア / 研究拠点づくり / 森林資源 / 水産資源 |
研究概要 |
今年度は、本研究事業の支援によって一昨年8月に完成した調査船Cinta Laut号(海域教育研究所所有:代表者Prof.Dadang)を使い、スラウェシ周辺海域の離島群を対象とする計3回の航海調査が実施された。8月のタカ・ボネラテ環礁海域、9月のボネラテ諸島、そして、11月のスペルモンデ諸島の調査である。8月のタカ・ボネラテ環礁海域の調査は、研究分担者の赤嶺が中心となり、同海域におけるハタの漁獲とその鮮魚流通の実態を追跡し、多くの情報を収集した。また、9月のボネラテ諸島の調査では、代表者遅沢と分担者及川が中心となり、ボネラテ島、ランベゴ島、カラオ・トア島などの未調査の離島群の植生調査や森林伐採の実態調査が実施された。ここでは森林資源の利用と管理にかかわる多くの新知見を得ることに成功している。また、これらの調査には、本科研のメンバー以外にもハサヌディン大学を中心とする若手研究者が同行し、関連するそれぞれのテーマについて調査を行なっている。 昨年の11月27日には、本科研の成果報告を目的とする国際ワークショップ"International Workshop on the Culturo-Ecological Dynamics in Wallacea & Establishing a Research Center for Wallacea Maritime World"を開催した。ここでは、本科研のメンバーの他、共同調査を行なってきたハサヌディン大学のWihdat D.(船舶工学)、Agus A.(水産学)やガジャマダ大学のRidwan A.(漁村社会学)等の成果発表がなされた。これら計8題の論文は、ハサヌディン大学の環境研究センター発行の学術誌Ecocelebicaに掲載されることになっている(第1巻2号)。以上のような経緯を経ながら、Cinta Laut号を駆使することによって、新たな海域世界研究の拠点づくりが構築され、具体的な研究戦略が明かになった。
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