研究課題/領域番号 |
14310025
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
武藤 三千夫 広島市立大学, 国際学部・芸術学研究科, 教授 (50015301)
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研究分担者 |
利光 功 東京工芸大学, 芸術学部, 教授 (00074310)
岡田 三郎 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (90040732)
金田 晋 東亜大学, 総合人間文化学部, 教授 (50034591)
椎原 信博 実践女子大学, 文学部, 助教授 (20276679)
室井 尚 横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (50219953)
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キーワード | 環境美学 / 環境の現象学 / 自然 / 人工環境 / 都市と公共性 / 環境芸術 / 記憶としての都市造形 / 超現実空間 |
研究概要 |
本研究の目的は、21世紀の環境に関わる美的文化の在り方のスタンダードを求めることであった。そこで先ず今年度は、I理論研究[環境美学の射程]、およびII個別研究[美的文化と環境]の各組織で、共通に遂行すべきこととして、次年度の研究展開の基礎形成のために次ぎのことが行われた。すなわち、(1)[文献資料等の蒐集]それは、関連する美学・芸術学・環境論・メディア論・都市論等の図書や写真集等の蒐集であった。(2)[環境と美的文化の実地調査]それは、美的文化に関わる多面的で広義の環境の実地調査であった。(3)[研究連絡会議の開催]それは、研究代表者が各地に分散する分担者の研究状況を常に掌握するために行われた。以上3点については、補助金が当初の計画よりも大幅に削減されたが、その範囲内で、相当の成果が挙がったと思われる。 次ぎに研究の実質内容の進展状況について、報告する。先ず、I理論研究では、代表者武藤は、「展望-21世紀の環境美学-」の課題の下で、おおまかな理論的枠組みを構想すべく、環境を自然環境=第一次自然と人工環境=第三次自然とに区別し、そこに介入するものとしての第二次自然たる人類(アーティスト)の美的営為を構造的に考察した。分担者金田は、「美的環境の現象学」の下で、このように構造化されうる自然を人間の意識における現象を通して考察した。分担者岡田は、「美的環境形成論」の下で、とりわけ「超現実環境」を問題にした。次ぎに、II個別研究では、各分担者はそれぞれ、「美的環境の自然性」、「環境とデザイン」、「記憶としての都市造形」、「都市における隠喩表現」、「都市の景観」、「美的生活と都市」、「美的環境と身体」、「美的文化と公共性」、「都市環境における野外造形」、「都市環境と絵画の引用」の問題を追求し、それぞれ各ジャンルでその研究を深化させた。
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