研究課題/領域番号 |
14310084
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
三隅 一百 九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 助教授 (80190627)
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研究分担者 |
久慈 利武 東北学院大学, 教養学部, 教授 (40024484)
小林 淳一 福岡大学, 人文学部, 教授 (20113243)
高坂 健次 関西学院大学, 社会学部, 教授 (60027977)
佐藤 嘉倫 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (90196288)
長谷川 計二 関西学院大学, 総合政策学部, 教授 (00198714)
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キーワード | 社会学理論 / フォーマライゼイション / 現代社会問題 / 数理社会学 |
研究概要 |
平成15年度は、理論的伝統班と現代杜会問題班それぞれの研究活動を継続しつつ、両者をつき合わせて展開をはかることを進めた。その直接的な成果は大きく二つにまとめられる。 第一に、社会関係や社会集団に関する社会学の伝統的議論を汲みつつ、それを社会ネットワークの観点およびモデルから捉えなおす作業を進めた。そしてそれをふまえて、労働市場の変容、NPO等の団体活動の展開、セーフティネットのあり方などの現代的トピックスに対する分析視点とモデル化の可能性を検討した。5月末に、関連する研究者が多く在住するオランダ(ユトレヒト大学)に出張して国際研究会議(European Japanese Conference on Social Networks and Collective Action)を主催し、いくつかの試論的成果を報告して、国際的水準でのレビューを受けた。 第二に、功利主義と理念主義の間を揺れ動いてきた行為論の伝統的議論を整理し、それを合理的選択理論と社会関係資本の観点およびモデルから捉えなおす作業を進めた。そしてそれをふまえて、利害対立と連帯、規範の葛藤と杜会秩序、それらを調整するための制度構築などの、現代杜会の将来的展開を視野においた問題群に対する分析視点とモデル化の可能性を検討した。10月初頭に、8名の欧米研究者の参加を得て福岡で国際研究会議(International Conference on Rational Choice and Social Institutions)を主催し、いくつかの試論的成果を報告して、国際的水準でのレビューを受けた。 以上をふまえた展開を2月の全体研究会(東京)で検討した。来年度はこれらの成果をふまえて、緊密な情報交換と国際的レビューを継続して行いながら、各自が研究を仕上げる。
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