研究分担者 |
畠中 薫里 政策研究大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (10265556)
森田 果 東北大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (40292817)
菱田 雄郷 東北大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (90292812)
加賀見 一彰 明海大学, 経済学部, 専任講師 (50316684)
江口 匡太 筑波大学, 社会工学系, 講師 (50302675)
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研究概要 |
申請時の研究計画調書に記載したように,研究の初年度たる平成14年度は,第1段階として基礎知識の涵養と法制度の実態把握と先行研究の整理を行うことを主に行った。具体的には,毎月1回定例の研究会を開催して法学者と経済学者が知識と意見とを交換することを中心に研究を進めた。さらに,適宜外部のゲストスピーカーを頼んだり,各自が外部の研究会での報告を行ったり(畠中がContract Theory Workshop Summer Conference 2003・同Spring Conference 2003,森田が九州大学産業法研究会・北海道大学民事法研究会など)するなど共同研究者外からの知見も得た。 以上のような本年度の研究の性格から,本年度の研究成果の公表は必ずしも多くはない。法制度の基礎的な研究として,菱田「消費者倒産法制の基本構造について」,経済学からの基礎的な研究として加賀見「法の経済分析における新潮流」,小林「A Note on Bargaining Power and 〜」がある。初年度でありながら具体的な提言にまだ至った研究成果としては,江口「整理解雇規制の経済分析」,森田「発行会社が金融債を受働債権としてする相殺の可否」(倒産時の金融債の処理についての研究)が挙げられる。さらに,森田は,船舶をめぐるファイナンスとその際の倒産制度の影響について,2002年10月に日本海法学会において学会報告を行った。 未公表の成果としては,民事規制と刑事規制との比較に関する畠中の研究(上記の外部研究会での報告),会社更正に伴う営業譲渡など会社支配権の売買市場の効率性に関する森田の研究(上記の外部研究会での報告),デット・エクィティ・スワップや否認権・債権者取消権などに関する理論研究(経済分析)がある。
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