研究課題/領域番号 |
14340021
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
板東 重稔 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40165064)
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研究分担者 |
高木 泉 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40154744)
剱持 勝衛 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60004404)
西川 青季 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60004488)
砂田 利一 明治大学, 理工学部, 教授 (20022741)
浦川 肇 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (50022679)
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キーワード | ケーラー多様体 / 解析的連接層 / 安定性 / 複素フィンスラー空間 / 回転面 / シンプレクティック多様体 / ヤング・ミルズ接続 / グラフ理論 |
研究概要 |
板東は、ケーラー多様体上の反射的解析的連接層の安定性と関わる許容的アインシュタイン・エルミート計量の定義を再考し、曲率の局所自乗可積分条件をもっと確認が容易な局所切断の局所自乗可積分条件に置き換える事に成功した。これはモナド構成の場合に有効に応用が出来る。 西川は、閉リーマン面から複素フィンスラー空間への調和写像を研究し、エネルギー汎関数の第一変分公式、第二変分公式を弱ケーラー条件の下で求めた。また、リーマン球から正曲率をもつ弱ケーラー複素フィンスラー空間へのエネルギー最小の調和写像は正則または反正則となることを示す等、ハーツホーン予想の微分幾何学的証明の基礎となるべき結果を得た。 劔持は、3次元ユークリッド空間内の回転面が周期的となるような周期関数の条件をもとめ、かつそのような条件を満たす周期関数の構成方法を解説した。 浦川は、無限グラフのチーガー定数、熱核、グリーン核を一般的に評価する公式を与え様々な例で計算した。また、コンパクト・ケーラー多様体上のヤング・ミルズ理論をコンパクト・シンプレクティック多様体上に拡張し、ヤング・ミルズ接続のモヂュライ空間の有限次元性、ヤング・ミルズ汎関数の最小値を与える接続の特徴付けなどの結果を与えた。 砂田は、結晶格子上の周期的乱歩について、その大偏差原理を詳しく調べ、その応用として結晶格子のグロモフ収束について研究した。特に、エントロピー(rate function)の有限域Dが多面体であること、これがl^1-ノルムに関する単位球となることを観察し、Dの組合せ論的記述を与えることに成功した。
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