研究分担者 |
吉川 徹 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (90211656)
秋山 哲男 東京都立大学, 都市科学研究科, 教授 (10094252)
星 旦二 東京都立大学, 都市科学研究科, 教授 (00190190)
登張 絵夢 工学研究科大学院博士課程, 特別研究員
竹宮 健司 東京都立大学, 都市科学研究科, 助教授 (70295476)
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研究概要 |
本研究は,地域公共施設計画(高齢者施設計画),地域保健福祉計画,都市解析,都市交通計画の専門家が協同し,高齢者が安心して地域社会に住み続けることができる(地域継続居住)ための,総合的・包括的な支援システムを,様々なコミュニティーの特性に対応して,提案・構築することを最終的な目標とするものである. 研究代表者のもと計6名の研究者が緊密な連携のもとに遂行した今年度の研究の主な成果を要約すると以下の通りである. 1)東京都区部(住宅地区)の在宅高齢者に対し,生活様態,地域居住の実態について丹念な訪問ヒアリング調査を実施した.その生活時間特性から地縁的生活類型を見いだし,それぞれに必要となる地域のサポートシステムについての知見を整理した. 2)多摩ニュータウン集合住宅に居住する単身高齢者に対し,その生活様態,住戸の住みこなし,地域活動への参画などについて丹念な訪問ヒアリング調査を実施した.この結果,生活様態,住戸の住まい方と地域社会への参画の様子などには一定の相関関係がある実態を示した. 3)多摩ニュータウン内コミュニティーセンターの高齢者スペースの利用実態を終日観察調査,利用者属性調査などの方法で丹念に取材した.その利用者類型,利用圏,利用形態について 4)高齢者の地域継続居住ニーズに応じた柔軟なケアプラグラムを提供している「宅老所」を対象に詳細な実地調査を行った.施設開設からのケア態勢および生活空間構成の変遷と,利用者の生活様態に関する知見を整理した. 5)高齢者の健康維持を目的とした,東京都自治体での在宅高齢者全数を対象にする調査を実施した.約80%の回収率で1.3万人のアンケート調査が実施した.寝たきりや閉じこもりないし痴呆のハイリスク集団を抽出し,それらに対して,二次調査を計画している. 6)通所型高齢者施設の利用者分布を分析するため、条件付最近隣距離法と交差K関数法に基づいて、通所型高齢者施設と利用者の間の距離の分布の偏りを分析するツールを構築した。
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