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2004 年度 実績報告書

血管内皮細胞でのEph受容体による細胞内・細胞間情報伝達機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 14380342
研究機関国立循環器病センター(研究所)

研究代表者

望月 直樹  国立循環器病センター研究所, 循環器形態部, 部長 (30311426)

研究分担者 尾西 裕文  国立循環器病センター研究所, 循環器形態部, 室長 (80092542)
増田 道隆  国立循環器病センター研究所, 循環器形態部, 室長 (00190364)
キーワード情報伝達系 / チロシンキナーゼ / 受容体 / 細胞間接着 / 血管新生
研究概要

Eph受容体下流のシグナル分子としてVsm-RhoGEF (Vascular smooth muscle specific RhoGEF)分子を同定していた。本分子はRhoの特異的な活性化因子であると考えていたが、詳細に調べたところRacファミリー分子の活性化因子としても機能した。Vsm-RhoGEF分子の細胞内局在を調べたところ、アクチンストレスファイバーに局在していた。さらに、興味深いことに、ephrin-A1刺激により、ストレスファイバーから消失し、細胞膜のラッフリング部位に移動した。この結果から、ephrin-EphA4刺激でVsm-RhoGEFはRhoとRacへのシグナルを伝えることで、細胞の収縮と伸展に貢献することがわかった。
Eph受容体刺激で、低分子量GTP結合蛋白質が活性化されるが、このなかでR-Rasファミリー分子も活性化されることが予想された。このため、R-Rasファミリー分子のエフェクター分子の検討を行った。これまでミオシンIXにはRas association(RA)domainがあるが、どのRasファミリー分子と結合するかは明らかにされていなかったので、本研究ではR-rasファミリー分子に注目した。R-Rasファミリー分子(TC21,R-Ras, M-Ras)の中で、TC21,R-RasがミオシンIXのRAドメインに特異的に結合することを明らかにした。この結合はGTP結合型R-Rasでのみみとめることから、R-Rasの活性化にしたがってミオシンIXが制御される可能性を示す結果となった。
Eph受容体の刺激依存性のエンドサイトーシスを検討した。Eph受容体は細胞表面に発現するephrinをリガンドとするのでリガンド刺激依存性に、細胞内へ取り込まれるか否かは検討されていなかった。本研究で可溶性ephrinをEph-EGFPキメラ蛋白を発現する血管内皮細胞に投与したところ、エンドサイトーシスが惹起されることを証明した。細胞間シグナルでも、同様にエンドサイトーシスが誘導されることが予想された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Cyclic AMIP potenciates VE-cadherin-mediated cell-cell contact to enhance endothelial barrier function through an Epac-Rap1 signaling pathway.2005

    • 著者名/発表者名
      Fukuhara S, et al.
    • 雑誌名

      Mol.Cell.Biol. 25

      ページ: 133-146

  • [雑誌論文] Identification and characterization of zipper-interacting protein kinase as the unique vascular smooth muscle myosin phosphatase-associated kinase.2004

    • 著者名/発表者名
      Endo A, et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 279

      ページ: 42055-42061

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Transmission of force and displacement within the myosin molecule.2004

    • 著者名/発表者名
      Ohki T, et al.
    • 雑誌名

      Biochemistry 43

      ページ: 13707-13714

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] A novel dynamin-associating molecule, forming-binding protein 17, induces tubular membrane invaginations and participates in endocytosis.2004

    • 著者名/発表者名
      Kamioka Y, et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 279

      ページ: 40091-40099

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Cell Type-specific Regulation of RhoA Activity during Cytokinesis.2004

    • 著者名/発表者名
      Yoshizaki H, et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 279

      ページ: 44756-44762

  • [雑誌論文] Regulatory roles for APJ, a seven-transmembrane receptor related to angiotensin-type 1 receptor in blood pressure in vivo2004

    • 著者名/発表者名
      Ishida J, et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 279

      ページ: 26274-26279

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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