研究課題/領域番号 |
14390024
|
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
田中 克志 静岡大学, 人文学部, 教授 (40115142)
|
研究分担者 |
浅利 一郎 静岡大学, 人文学部, 教授 (50115432)
居城 弘 静岡大学, 人文学部, 教授 (80022276)
藤原 俊雄 静岡大学, 人文学部, 教授 (90073379)
鳥畑 與一 静岡大学, 人文学部, 教授 (60217594)
佐藤 誠二 静岡大学, 人文学部, 教授 (10170755)
|
キーワード | 金融システム / 不良債権 / 地域金融 / 地域金融機関 / 地域企業 / 不動産担保 / 企業再生 |
研究概要 |
今年度は、静岡県における地域金融機関と地域産業・経済との関わりを預貸業務を通して把握することを、ヒアリングを行いつつ、試みた。 静岡県では、預金・貸付の残高について、県内シェアでは、地方銀行(3行)がその40数%を占めるなど圧倒的な地位を確保してる。業態別の貸出金残高のシェアの推移をみると、過去10年間、都市銀行や信託銀行がシェアを落とし、信用金庫や労働金庫、それに地方銀行がシェアを上げている。他方、預金残高についても、都市銀行や信託銀行がシェアを落とし、信用金庫や労働金庫、それに地方金庫がシェアを上げている。 その堅調な信用金庫に関し、貸出実態から地域産業の状況を把握した。 過去数年間にわたる業種別貸出残高の推移をみると、事業性資金については、地域金融機関の主たる融資先である地場産業への貸付残高は、軒並み減少傾向が続き、平成13年度では、対前年度に比べ10数%以上減少させている。家具、茶、仏壇、雛具、サンダル、木工機械などがそうである。サンダルに至っては、20%を超えている。地方では有力な産業である建築・土木も例外ではない。地場産業の不調が如実に現れている。 これに対して、個人への貸付は、住宅ローンが堅調である。毎年数%以上の伸びを示している。したがって、貸出残高については、住宅ローンが下支えをしているといっても過言ではない。法人向け貸付が厳しい状況のなかで収益の向上に寄与しているようである。
|