研究課題/領域番号 |
14402004
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研究機関 | 花園大学 |
研究代表者 |
三田 優子 花園大学, 社会福祉学部, 専任講師 (20261208)
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研究分担者 |
三品 桂子 花園大学, 社会福祉学部, 助教授 (50340469)
福富 昌城 花園大学, 社会福祉学部, 助教授 (10300237)
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キーワード | ケアマネジメント / 障害者 / エンパワメント / 地域生活 / 権利擁護 / 援助 / 利用者主体 / ノーマライゼーション |
研究概要 |
障害者のケアマネジメントの広がりとともに、ケアマネジメントの理念である「利用者主体」を貫いた、エンパワメントを促進するような実態が伴っているのかを、スウェーデン、英国、日本において、(1)障害者本人(利用者)、(2)援助者を対象に、ききとり調査を実施した。 昨年までの調査で、地域で生活をする障害者への援助過程でケアマネジメントの手法が、「利用者主体」「権利擁護」という重要な視点で包括的な援助システムを構築することでより生かされることが明らかになったが、本年度、特にわが国においての調査では、入所施設から地域生活への移行にあたって、長く集団生活・集団援助を強いられてきた知的障害者および長期入院から社会復帰する精神障害者への援助において、ケアマネジメントの役割が、まさに生活への意欲や新しい環境での個別支援のための重要な支援として期待されていることがわかった。と同時に、ケアマネジメント従事者の研修においては、継続的な、理念的な確認の重要性と、ステップアップするための場が援助者に強く求められていることも明らかになった。 ノーマライゼーションの実現のために、わが国でも支援費制度導入など「利用者主体」が叫ばれて久しいが、障害者本人からは未だに「援助者主導」「不十分な時間と援助技術」のケアマネジメントの実態が挙げられたことを真摯に受け止め、障害者・援助者双方へのエンパワメントを促進するケアマネジメントが展開することが重要と言える。
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