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2003 年度 実績報告書

視覚的対象検出における視覚的・意味的文脈効果

研究課題

研究課題/領域番号 14510099
研究機関金沢大学

研究代表者

松川 順子  金沢大学, 文学部, 教授 (20124787)

キーワード対象検出 / 線画 / 意味的文脈効果 / 視覚的文脈効果 / 先行手がかり提示
研究概要

本研究の目的は,線画を用いた視覚的探索課題における対象検出への意味的・視覚的文脈効果を明らかにすることであった。視覚的類似性はターゲットと妨害項目間の全体的な形の類似性とし,意味的・視覚的類似性は高・低の各2条件を,主観的評価によって用意した。被験者は,意味的・視覚的類似性の異なる妨害項目の中にターゲットがあるか無いかを判断した。
昨年度は,比較として単語探索課題を用意し,先行提示がない・あり条件での検出時間の比較を行った.その結果,線画条件では,意味的類似性の低い条件の方が高い条件より速く対象を検出し,視覚的類似性が低い条件の方が,高い条件より速く対象を検出することが見いだされたが,単語条件では,意味的類似性の低い条件の方が高い条件より速く対象を検出するが,視覚的類似性については有意差がみられなかった。
本年度は,先行手がかりの効果が概念的なものか視覚的なものかを確認するため,実験3として探索刺激とは異なるターゲットを先行提示(線画探索では単語,単語探索では線画)して実験した.その結果,先行手がかりによって検出時間に差はみられず,共に,意味的類似性・視覚的類似性の効果がみられた.このことから,手がかり効果は概念的なものであることが示唆された.次ぎに,実験4として刺激数の検討を行うため,探索刺激を8から4に減じて,同様の実験を行った.先行手がかりを線画または単語として,実験3との比較を行った.その結果,意味的類似性,視覚的類似性の各主効果,及び手がかりの種類と意味的類似性の交互作用が認められた.意味的類似性・視覚的類似性共に高い条件でターゲットの検出が遅かった.手がかりが単語条件で意味的類似性の妨害効果が大きかった.
今後は,これまでの実験結果をまとめ,補足的な実験とともに総合的な考察を行う予定である.

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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