研究課題/領域番号 |
14540006
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
内藤 聡 筑波大学, 数学系, 助教授 (60252160)
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研究分担者 |
宮本 雅彦 筑波大学, 数学系, 教授 (30125356)
森田 純 筑波大学, 数学系, 教授 (20166416)
竹内 光弘 筑波大学, 数学系, 教授 (00015950)
斉藤 義久 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (20294522)
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キーワード | extremalウエイト加群 / 結晶基底 / path model / アフィン量子群 |
研究概要 |
最近柏原正樹により導入されたextremalウェイト加群は、Kac-Moodyリー環gに付随する量子群U_q(g)上の可積分既約最高ウェイト加群L(Λ)の一般化である。特にgがaffineリー環の場合には、このextremalウェイト加群は、V.ChariとA.Pressleyにより導入されたquantum Weyl加群や、中島啓により代数幾何学的手法を通して導入されたstandard加群と密接に関係している事が分かり、現在非常に活発に研究されている。 可積分既約最高ウェイト加群L(Λ)の結晶基底に対しては、P.Littelmannによって、その組合せ論的な実現であるpath modelが得られている。このpath modelでは、gのWeyl群Wの元の、ある条件を満たす様な順序付けられた列の集まりとして、結晶基底を実現している。結晶基底の、この様な具体的な実現は、表現論における様々な問題(テンソル積の分解や、表現の部分環への制限に関する分岐則等)の解決に非常に有効であった。 私は、gがaffineリー環の場合に、このextremalウエイト加群の結晶基底(その存在は、柏原により証明されている)の、path modelによる組合せ論的な実現を行なった。そして、この実現を用いて、extremalウエイト加群を(有限次元半単純リー環に付随する)部分量子群に制限した時の分岐則を決定した。さらに、この結果を用いて、standard加群を(有限次元半単純リー環に付随する)部分量子群に制限した時の分岐則についても、結果を得た。
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