研究課題/領域番号 |
14540015
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
秋山 茂樹 新潟大学, 理学部, 助教授 (60212445)
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研究分担者 |
松本 耕二 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (60192754)
谷川 好男 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (50109261)
伊藤 俊次 金沢大学, 工学部, 教授 (30055321)
吉原 久夫 新潟大学, 理学部, 教授 (60114807)
明石 重男 新潟大学, 理学部, 教授 (30202518)
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キーワード | 記号力学系 / タイル張り / 数系 / Pisot数 / フラクタル / ゼータ関数 |
研究概要 |
数論的近似アルゴリズムの自然拡大と記号力学系による双曲的力学系のマルコフ分割は、力学系理論と数論を繋ぐ重要なアイデアであることが伊藤らの持続的な努力の結果分かってきた。W.P.ThurstonのアイデアによるPisot数に対応する双対タイル張りは、ベータ展開アルゴリズムに対してこの自然拡大とマルコフ分割を導く重要な方法である。との詳細な記述が大切であるが、特に有限性条件、弱有限性条件という代数的な条件がこのタイル張りを可能にする要件であることが分かってきた。論文4では弱有限性条件が、タイル張りが本質的に重ならないことを数論的方法で示した。この弱有限性条件は全てのPisot単数がもつ性質と予想される。この方向で、H.Rao, W.Steinerらとの共同研究が進んでいる。一方、Pisot双対タイル張りとは対極にある標準数系でのタイル張りの研究も進んだ。論文2ではA.Pethoeとの共同で標準数系の新しい代数的特徴付けを行った。この諭文は定数項がある程度大きい場合にその判定が簡単である。この研究方向は論文5に引き継がれ3次の標準数系の分類の研究が進んだ。この研究はさらに、J.Thuswaldner, H.Brunotteらとの共同研究に発展している。論文1,3では、谷川、石川らとオイラー・ザギエ型の多重ゼータ関数および多重L関数の解析接続と負の整数点での値に関し研究した。タイル張りのゼータ関数を定義する上で、これらの研究は役に立つと期待される。対応する記号力学系のエントロピーを反映するタイル張りゼータ関数に関しては萌芽的な状態だがsubstitutative dynamicsと関連させ明石、吉原らとの共同研究が進んでいる。タイル張りの研究において連結性は大切な要素であろう。3次、4次など低次の場合の標準数系タイルとPisot双対タイルの連結性についてはN.Gjiniとの共同研究が進んだ。特に4次Pisotの場合には非連結タイルがあり、方程式の係数を観察することで簡単に分類できるという著しい結果が得られた。また論文6では、連結タイルの境界について、J.Luo, J.Thuswaldnerとの共同研究により、開集合条件のもとでの連結性等が示された。
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