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2002 年度 実績報告書

ルート系による有理曲面のモジュラス空間のコンパクト化

研究課題

研究課題/領域番号 14540023
研究機関京都大学

研究代表者

松澤 淳一  京都大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00212217)

研究分担者 成木 勇夫  立命館大学, 理工学部, 教授 (90027376)
石井 亮  京都大学, 大学院・工学研究科, 講師 (10252420)
キーワード三次曲面族 / モジュライ / コンパクト化 / ルート系 / 配置空間
研究概要

本年度は,三次曲面のモジュラス空間と,全空間のコンパクト化に関して,次の二つの進展があった.一つ目は,モジュラス空間の関数環に関するものである.三次曲面のモジュラス空間Mのコンパクト化には,Mの関数環において,D_4型ルート系から作られる階数60の乗法群が重要な役割を果たした.本年度の研究により,F_4型ワイル群の半不変式を用いることによって,この乗法群をルート系によって特徴づけることができ,ワイル群加群としての構造も決定された.ここで新たに発見されたF_4ワイル群の半不変式は,E_6,D_4,F_4型ルート系の構造に深く関わるもので,さらに全空間の幾何構造とも密接に関係することがわかってきていて,今後研究すべき新たな問題を提起するものである.この研究に関する論文は現在執筆中である.
二つ目の進展は,三次曲面族のコンパクト化の構成方法に関するものである.三次曲面族の非特異コンパクト化は,複比関数を用いて,E_6型リー群の極大トーラス部分群とそのルート系から構成されるのであるが,構成の途中でCayley族と呼ばれる三次曲面族の幾何学を経由する方法をとっていた.このCayley族を使わない,新たな構成法の試みの研究を本年度は進め,良い結果が得られつつある.この研究が完成すれば,これまでの研究と総合して,具体的な曲面の幾何学と,群論的な幾何学との自然な方法によるつながりが付き,双方に有効な方法論が確立されることが期待される.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] A.Ishii: "On the McKay correspondence for a finite small subgroup of GL(2,C)"J. reine angew. Math.. 549. 221-233 (2002)

  • [文献書誌] 松澤淳一: "特異点とルート系"朝倉書店. 206 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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