研究概要 |
多変数函数論的分野:リーマン面R(t)や複素多様体上の領域D(t)が複素助変数tと共に函数論的に変化するとき,R(t)やD(t)上のポテンシャル量がtと共にどのように変化するかを調べた。例えば,R(t)上のベルグマン計量、D(t)上のロバン生数はtと共に劣調和に動くことを見た。 ポテンシャル論的分野:IR^3のソレノイドより生じる磁場から,平衡磁場ベクトルポテンシャルという数学的概念を導き、それについての性質および応用を調べた。例えば,ポアンカレの「ディリクレ問題を遂近的似法で解く」という問題を静電磁場の立場から明らかにした。 非線型微分方程式系分野:リーマンが1860年に一次会の気体の非線形流動についての研究を行ったが,それを一般化し,対角化された非線型偏微分方程式系の初期値問題の解の構成に成功した。また,2次元非圧縮性の流体の方程式の分岐解の存在及びその分岐曲線の存在を数学的に明確に示した。
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