研究課題/領域番号 |
14550716
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
森本 純司 近畿大学, 理工学部, 教授 (30088471)
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研究分担者 |
阿部 信行 大阪大学, 接合科学研究所, 助教授 (90127176)
佐々木 洋 近畿大学, 理工学部, 講師 (70205871)
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キーワード | TiO_2-Zn基合金機能皮膜 / セラミック皮膜 / Solid cold spraying / TiO_2-ZrO_2-Zn複合合金皮膜 / 光触媒機能 / 半導体レーザ |
研究概要 |
研究代表者らが試作開発した150〜200m/secの粒子速度が得られるSolid cold spray装置により、TiO_2、ZrO_2のセラミックス粉末とFe-Zn複合粉末を混合した粉末を用いて複合皮膜を作製し、その皮膜特性を評価した。この場合、基板材料には炭素鋼板(SS400)、Al板などを用いており、その基板表面は研摩処理した状態である。また、半導体レーザ加熱における照射条件(走査速度、照射パターン、電流密度など)を変化させて耐摩耗性に優れた緻密構造皮膜の作製も試みた。以下に得られた結果の要約を示す。 (1)半導体レーザ加熱したTiO_2-Zn複合膜は、ビッカース硬さ:HV420〜510であり、TiO_2-ZrO_2-Zn複合膜は、ビッカース硬さ:HV1500〜1680の高硬度を示した、また、すべり摩耗試験においてもTiO_2-ZrO_2-Zn複合膜の摩耗量は、炭素鋼の約1/3に減少しており耐摩耗性に優れていた。 (2)半導体レーザ加熱したTiO_2-ZrO_2-Zn複合膜の構造は、表面部がTiO_2rich層となり、下地層がZrO_2rich層となる2層構造を示した。また、基盤材料と皮膜の界面部には合金層が認められた。この皮膜構造は、耐熱衝撃性に優れた機能を示すことが期待できる。 (3)Fe-Zn複合合金粉末とTiO_2粉末のSolid cold spray混合皮膜は、優れた環境浄化機能(光触媒機能)を示し、ガラス容器中(2リットル)の100ppmアセトアヒルド濃度を90min.で浄化できた。また、優れた水質環境浄化機能を示した。
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