研究分担者 |
白根 礼造 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30206297)
田村 元 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (20333817)
日向野 修一 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (20173148)
麦倉 俊司 東北大学, 医学部・附属病院, 医員
萩野谷 和裕 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (00208414)
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研究概要 |
目的:MRI-ASL法の1つであるFAIR(Fluid attenuated inversion recovery)を用いて脳血流量を測定する。方法:1-compartment modelを用いた。脳組織内の微少体積に単位時間あたり単位質量あたり流入する血液の体積をf、流入する動脈血中の水プロトンの単位体積あたり縦磁化をMa、組織の単位質量あたりの縦磁化をM、熱平衡状態にあるときMO、水の脳/血液分配係数をλ、組織のプロトンの縦緩和率をR1、血液の縦緩和率をR1aとする。dM/dt=fMa+(MO-M)R1-(f/λ)M=fMa+MOR1-(R1+f/λ)Mとなる。スライス選択的反転パルス照射後、ある時間(τa)から、パルスを浴びない熱平衡状態の血液が流入する。スライス非選択的反転パルス照射後も、τbから、コイル外にあったパルスを浴びない熱平衡状態の血液が流入する。Rlapp=(R1+f/λ)と定義すると、ΔM/MOとRlappを測定することによりfを計算できる。Rlappの測定:EPI、Saturation Recovery法を用いた。 結果:一枚撮りでTIを変えて撮像し、モデルと比較した。TR=3sec, TI=100,200,500,900,1400,2000,2750.灰白質τa=0.44±0.03,τb=2.03±0.15sec、白質τa=0.65±0.11,τb=2.43±0.31sec、TI=1400,2000,2750では脳血流量は灰白質40-50、白質20-25(ml/min/100g)と比較的よい値が得られた。 間題点:本法による脳血流量測定の問題点は、τa、τbが対象者により、かつ脳組織の部位により異なることであると思われる。特に虚血などがあるときに、病巣のτa、τbが大きいと考えられる。今後、モヤモヤ病患者を対象に検証、検討を加えていく予定である。
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