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2003 年度 実績報告書

キラー抑制レセプターによるNKT細胞の活性化の制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14770147
研究機関国立がんセンター研究所

研究代表者

五十嵐 美徳  国立がんセンター研究所, 薬効試験部, 研究員 (70280782)

キーワードNKT細胞 / キラー抑制レセプター / キラー活性化レセプター / CD1d / CD94 / NKG21)
研究概要

キラー抑制レセプター(KIR : Killer Inhibitory Receptor)、を介したNKT細胞の活性化の制御および分化・成熟の機構を明らかにすることを目的とし、研究を実施してきた。
1.NKT細胞の活性化とKIRの発現
NKT細胞を同定する為に従来のNKT細胞のマーカーであるNK1.1に加え、NKT細胞を同定する為にCD1dテトラマーを作成し、CD1dテトラマー陽性NKT細胞におけるKIRの一つであるCD94/NKG2の発現を解析した結果、CD1dテトラマー陽性NKT細胞の約30%程度がCD94を発現していることが明らかとなった。NKT細胞を活性化させる為に糖脂質の一つであるα-galctosylceramideをマウスに投与することによって、3日目に著明なNKT細胞の増殖活性化が起きるが、これらのNKT細胞は刺激前に比べ、著しく発現が低下していた。これらの結果は活性化NKT細胞ではKIRを介した抑制機構が働かないことを示唆している。
2.KIRリガンドの発現とNKT細胞の分化
CD94陽性NKT細胞の分化成熟にそのリガンドであるQa-1/Qdmペプチドが関与するのか、Qdmペプチドを細胞表面上に提示できないTAP-1遺伝子欠損マウスを用いて解析を行った。TAP-1遺伝子欠損マウスにおいてもNKT細胞は正常とほぼ同じ程度、CD1dテトラマーで検出できたが、CD94陽性細胞は若干、減少していることが明らかとなった。
3.NK活性化レセプター(KAR)を介したNKT細胞の活性化の制御
活性したNKT細胞ではKIRの発現が抑制されていたことよりKARによる活性化制御機構が存在すると考え、KARの一つであるNKG2Dに注目し、NKG2Dテトラマーおよびマウス抗NKG2Dモノクローナル抗体を作製した。NKT細胞の一部にNKG2D分子が発現していることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kazunori Kato, et al.: "U5A2-13, an antigen originally found on mouse NK-like T cell, is early inducible cell surface antigen during lymphoid activation."Cellular Immunology. 221. 27-36 (2003)

  • [文献書誌] Rumiko Asada-Mikami et al.: "Increased expansion of Vα24^+ T cells derived from G-CSF-mobilized peripheral blood mononuclear cells following α-galactosylceramide stimulation"Cancer Science. 94. 383-388 (2003)

  • [文献書誌] Hiroyoshi Nishikawa: "CD4+ CD25+ T cells responding to serologically defined autoantigens suppress antitumor immune responses"Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America. 100. 1092-1096 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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