研究課題/領域番号 |
15202020
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森 時彦 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (70027564)
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研究分担者 |
金 文京 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (60127074)
岩井 茂樹 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (40167276)
石川 禎浩 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (10222978)
村上 衛 京都大学, 人文科学研究所, 助手 (50346053)
高嶋 航 京都大学, 文学研究科, 助教授 (10303900)
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キーワード | 県制 / 村制 / 県城 / 郷村 / 新河県 / 河北省 / 江蘇省 / 武進県 |
研究概要 |
本年は現地調査としては、昨年度の調査をふまえた事前の会合を開き、それをふまえて片山剛・小島泰雄・村上衛の3名が9月4日〜18日に江蘇省常州市武進区において調査を行った。9月4日に上海市に入り史資料収集を行った後、9月5日に常州市武進区に入り、南京大学の張玉林氏及び院生2名と合流し、6日から16日まで武進区政府の各機関(方志弁公室・档案局・水利局・農林局)を訪問して聞き取りを行って武進区の概況を把握したほか、武進区档案館、武進区図書館、常州市図書館にて史資料を収集した。とりわけ、武進区の郷鎮志と部門志の大部分(84冊)を入手したことは大きな成果であった。また武進区の湖塘鎮、芙蓉鎮、湟里鎮政府を訪問して聞き取り行い、武進区内の地域的差違を理解した。このうち湖塘鎮では旧村落幹部を中心とした老人の聞き取りを試行的に行い、近数十年の歴史的変化を理解する手がかりを得た。さらに17、18日に上海市において関連する史資料を収集した。帰国後、現地調査について他のメンバーを含めて報告を行い、来年度以降の計画を立てた。 文献調査としては、武進県と新河県について、現在の自然村落の状況と規模を解析し、中華民国期に作成された地図・地方志と対比しながら自然村落の拡大傾向に分析を加える作業を進めた。また、入手した武進区の郷鎮志・部門志の内容の分析も進行した。 以上の調査によって、武進区を中心として文献収集で大きな成果を上げ、来年度以降の実地調査についても細かな見通しを立てることができた。
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