研究課題/領域番号 |
15209020
|
研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
篠原 克明 国立感染症研究所, バイオセーフティ管理室, 主任研究官 (60117356)
|
研究分担者 |
杉山 和良 国立感染症研究所, バイオセーフティ管理室, 室長 (90150185)
高木 弘隆 国立感染症研究所, バイオセーフティ管理室, 研究官 (00332362)
金岡 千嘉男 石川工業高等専門学校, 校長 (00019770)
明星 敏彦 独立行政法人産業医学総合研究所, 主任研究官 (00209959)
吉田 浩 国立感染症研究所, ウイルス二部, 主任研究官 (30270656)
|
キーワード | バイオハザード / 防護服 / バイオテロ / 感染性エアロゾル / 病原体 / 感染症 / 微生物 / 危機管理 |
研究概要 |
昨年度までに開発した浸透防護性能評価試験装置などを用いて、バイオハザード対策用防護服の性能評価試験を継続的に行っている。昨年度までの試験結果より、織布と不織布共に製造方法や表面処理により人工血液に対する浸透防護性能には差異が認められている。そこで本年度は、各防護服素材の液体浸透防護性能のクラス分けを行うために、素材の例数を増やし、より詳細なデータを蓄積した。さらに、素材の布部分のみならず、各種縫合部の防護性能についても比較検討した。また、測定の自動化を目指し、一部装置の改良も行った。更に、布における粒子浸透に関して、流体力学的な観点より数学的な粒子浸透モデルの検証と考察を行った。 防護服の快適性評価の実験的な検証としては、昨年度は防護服素材の熱・水分透過性をスキンモデルを用いて検討を行ったが、本年度はサーマルマネキンモデルを用いて、防護服の形状による熱抵抗性における相違点を検討した。同時に、実際の防護服による生理負荷試験を行い、防護服着用時の熱負荷に関する検討を行った。防護服の形状や素材、衣服内気流などの相違が生理的負荷に大きく反映することが確認された。 また、種々の防護服の防護性能並びに快適性に関連して、国内外の規格や文献及び海外を含めた関連学会、施設・設備などの調査を継続している。 これらの実験結果と考察を基に、全身型防護服の試作を行い、作業性能についても検討を開始した。今後、バイオハザード対策用の防護服に求められる基本防護性能と基本的な形状について、考察・検証・評価を行う予定である。 なお、研究結果の一部は、日本防菌防黴学会第32回年次大会、第8回欧州バイオセーフティ学会、第22回エアロゾル科学・技術研究討論会、第48回米国バイオセーフティ学会、第54回日本生理人類学会、第3回国際人間環境システム学会、第3回防護服研究会・学術総会にて発表した。
|