研究課題/領域番号 |
15209040
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
門田 守人 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00127309)
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研究分担者 |
中森 正二 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (70294080)
関本 貢嗣 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (10273658)
矢野 正彦 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (70273646)
山本 浩文 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30322184)
藤原 義之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40314330)
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キーワード | 消化器癌 / ヒト全遺伝子型DNAチップ / トランスレーショナルリサーチ / 遺伝子発現 / オリゴヌクレオチド / 大腸癌 / 肝転移予測 / 予後予測診断 |
研究概要 |
大阪大学および関連病院の倫理委員会の承認のもと、各施設の全消化器癌の切除標本・臨床病理学的情報の収集システムを構築した。これにより大阪大学を中心とした消化器癌の標本およびデータの整理・管理システムが完成した。 DNAチップ研究所と共同研究下に、約30000種類のヒト遺伝子からそれぞれ特異的な60merのオリゴDNA設計し、スライドグラス上に超高密度にスポットしヒト全遺伝子型DNAチップを開発・作製した。 ヒト全遺伝子型DNAチップを用いた種々のcell lineを用いた予備検討では、非常に高いデータ再現性と定量性を得ることができ、実験プロトコールの検討を重ね、ヒト癌サンプルでも同様のデータが取得できるようになった。 保存液RNA later中に保存された解析対象サンプルからmRNAを抽出し、超微量mRNA分析用マイクロラボチップを購入、quality checkを行なったうえでTarget DNAを調整した。 予備検討により決定された一定のプロトコールに従い、control referenceとの競合ハイブリダイゼーションにより、ヒト全遺伝子型DNAチップの遺伝子発現データを取得している。 現在、大腸癌を対象とした癌部で発現亢進・減弱する遺伝子の検討では、従来文献報告されている遺伝子が矛盾することなく多数同定された。また肝転移予測能の検討では、preliminaryなデータで約80%と高い値を得ることができている。 今後、大腸癌のリンパ節転移、化学療法感受性の検討の他、肝細胞癌、食道癌、胃癌と解析をすすめる予定で、各消化器癌において、関連遺伝子の同定および生物学的特性を反映した悪性度・予後予測診断への応用が期待される。
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