研究分担者 |
末木 文美士 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (90114511)
高橋 信 東京大学, 大学院人文社会系研究科, 教授 (10236292)
土田 龍太郎 東京大学, 大学院人文社会系研究科, 教授 (20163826)
丸井 浩 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (30229603)
下田 正弘 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (50272448)
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研究概要 |
本年度は、研究代表者ならびに各研究分担者が、総括的なとりまとめを行う次年度に向け、それぞれの研究を掘り下げた。 これと並行して、研究協力者(高橋晃一・学術振興会・海外特別研究員)を中心に、大乗仏教起源論に関する内外の諸研究についてのビブリオグラフィーの作成を行った。 また、本科研テーマに関連して、海外からM.David Eckel(Boston Univ., 6.15-16), P.Oldmeadow(Sydney Univ., 10.25-27), P.Harrison(Canterbury Univ., 11.14-21), A.MacDonald(Wien Univ., 12.3-17)を招聘し、招聘期間中に共同研究を行うとともに、最新の研究成果に関する公開講演会を開催した。 それぞれの講演タイトルは、David Eckel, "Bhavya and His Buddhist Opponents" ; Oldmeadow, "Martin Heidegger and Western Interpretations of the Two Truths in Madhyamaka Philosophy" ; Harrison, "The Case of the Vanishing Poet : New Light on Santideva and the Siksasamuccaya" ; MacDonald, "Revisiting the Mulamadhyamakakarika : Text critical Proposals and Problems"である。 また、これとは別に、本研究に関連して、2度の公開研究発表会を行った。その中で研究分担者の石井公成氏(駒澤短期大)は、「『大乗起信論』研究の現在」(6.28)と題して、『大乗起信論』研究に関する氏の最新の研究成果を発表した。また、パーリ注釈文献研究を国際的にリードする森祖道氏(愛知学院大)を招聘し(10.28)、「スリランカ大乗仏教研究の諸問題」と題する講演を行った。 研究代表者はまた、8.29-9.3にロンドン大学で開催された第14回国際仏教学会に出席し、"Is Nagarjuna a Madhyamika?"と題する発表を行った。この発表は、ナーガールジュナを、歴史的にも、また思想史的な観点からも、大乗仏教の最初の論師として再認識し、その位置づけを再考する必要性を論じたものである。
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