研究課題
1.長野県中野市山田庄左衛門家の史料調査と成果(1)合同調査2回と個別調査4回を実施し、山田家の地域社会における政治・経営・文化面での活動の実態と位置づけを解明するため、各自のテーマに即した同家文書の検討を行った。(2)これまでの調査・研究成果として、国文学研究資料館・中野市教育委員会共同編集で同委員会から『中野市文化財調査報告書 第3集 東江部村山田庄左衛門家文書目録II』(全3冊の予定)を刊行した。2.研究会・講演会の開催(1)研究成果を報告しあうため、現地及び国文学研究資料館で研究会を5回開催した。研究報告は「山田家の文芸活動と豪農意識」(山田哲好)、「山田松斎を取り巻く地域文人-松斎と畔上聖誕とのかかわりを中心に-」(山田正子)、「山田庄左衛門家と幕藩権力-金融を切り口に-」(戸森麻衣子)、「維新期における上今井瀬直し工事」(寺島正友)、「安永4年印形出入一件について-史料紹介をかねて-」(冨善一敏)、「信州中野領東江部村の在村漢学者「山田松齋」の諸活動-著作とその思想を中心に」(杉仁)、「山田家の近現代書籍史料群の現状調査報告および東京・畏三堂須原銕二と山田家」(藤實久美子)、「山田家史料の保存環境と保存措置」(青木睦)、「畏三堂須原鉄二と旧藩公債証書情報」(藤實久美子)、「山田庄左衛門家土地証文の予備的分析」(神谷智)で、活発な質疑応答がなされた。(2)公開講演会の開催:平成18年10月7日に「地域史講演会-江部・山田家文書整理完成記念-高井地域の江戸時代を考える」(主催:中野市教育委員会、国文学研究資料館)を中野市市民会館で行い、約120名の参加があった。演題は「地域史料の整理と保存手当」(青木睦)、「中野村直助出入一件」(高橋実)、「山田家の地主経営と渋温泉・佐久間象山」(山本英二)である。(3)全体打合せの結果、これまでの成果を出版社から刊行する予定である。3.研究成果の刊行本研究成果の報告書を刊行した(A4判、325頁)。収録論文は(1)調査・保存論2本、(2)地主経営論5本、(3)地域文化論4本、(4)アーカイブズと地域社会論6本である。
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国文学研究資料館研究紀要 アーカイブズ研究篇 3
ページ: 29-59
群馬歴史民族 27
ページ: 23-30