研究課題
基盤研究(B)
本研究は、近世を通じて成長し戦前には長野県最大の地主となり貴族院議員などを勤めた地方名望家としても知られる、信濃国高井郡東江部村(現中野市)山田庄左衛門家に伝来した諸史料(古文書を中心としつつ書籍、書画、建築物などに及ぶ)の調査・研究を通じて、記録史料学(具体的には史料調査論・史料保存論ほか)・史料学(具体的には狭義の「史料学」・書籍資料学ほか)、歴史学(具体的には地域社会論・地主経営論・中間層論ほか)等の諸分野の研究者を結集することで近世から近代にまたがる地主・名望家文書を中核とした地域史料の総合的研究を行うことであった。この4年間、同家文書をはじめ、国文学研究資料館蔵同家文書や関連史料の調査と研究会を積み重ねると共に、その成果を地域史講演会として中野市で2回実施した。最終的に以下の研究成果をまとめることができた。(1)調査・保存論:山田家における概要調査と保存環境・保存措置(青木睦)、二間蔵内の現状記録及び書籍史料群について(藤實久美子)(2)地主経営論:山田庄左衛門家の土地集積過程について(神谷智)、18世紀、山田家による穀物販売(多和田雅保)、近世後期山田庄左衛門家における金融の展開と幕藩権力(戸森麻衣子)、蝦夷地開墾・洋式舩舶製造一件往復書簡(谷本晃久)、昭和恐慌期における組合製糸高井製糸場の破綻(横山憲長)(3)地域文化論:信州中野領東江部村巨大地主文人「山田松齋」在村漢学者の活動と書物出版(杉仁)、山田松斎を取り巻く地域文人(山田正子)、北信地域豪農山田家の文芸活動(山田哲好)、信州中野山田庄左衛門家と畏三堂須原鉄二と旧藩公債証書情報(藤實久美子)(4)地域社会論:山田家の地主経営と温泉(山本英二)、天保弘化年間・信州中野村直助商い金滞り出入りの展開とその特質(高橋実)、地域史料としての旧町村役場文書(丑木幸男)、千曲川流域における明治初期の治水対策(寺島正友)(5)その他:北信幕府領における年貢割付状記載様式の変遷過程(大滝敦士)、山田家印形出入一件について(冨善一敏)
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