研究課題
1.前年度に引き続き史資料の調査・収集に努めた。(1)山東省図書館及び大連市図書館を訪問し、メンバー合同で両図書館の所蔵する日本語文献の調査をおこない、大きな収穫を得た。とりわけ、大連市図書館では、『青島守備軍民政部部報』『大陸工報』、青島民政署が青島における新市街建設に作成した土地買収図など、国内では見出し得ていない史資料を見ることができた。(2)メンバー個々に、前年度に続く防衛庁防衛研究所図書館・外交史料館での調査のほか、滋賀大学経済研究所・大分大学経済研究所・小樽商科大学などの図書館で調査をおこなった。(3)前年度に作成した『青島実業協会月報』の記事目録について、記事本文との照合をおこなって完成させ、これを『近代中国研究彙報』第27号(2005年3月)に発表した。2.研究活動(1)青島市社会科学院及び山東省社会科学院を訪問し、両所で学術交流をおこなった。日本側からは、久保亨「近代山東経済の発展におけるドイツと日本の影響」及び弁納才一「日本の青島占領時期の山東物産調査」の報告をおこなうと同時に、青島では、任銀睦「近代青島の都市発展と内陸農村の社会経済」など、済南では、庄維民「誰が貿易の主導権をとるか:山東の日本商人の海上貿易と在日華僑の商業経営」など、の報告を得て、貴重な意見交換をすることができた。(2)本プロジェクトの定例の研究会では、メンバーの中間研究報告をおこなうほか、斎藤聖二「日独青島戦争」、浅田進史「膠州湾租借地における植民地政策と植民地社会の形成(1897-1914)」、庄司博史「民国期山東省〓県の綿織物業と地域経済」の、ゲストの報告を聴き、研究を深める上で有用な知見を得ることができた。
すべて 2005 2004
すべて 雑誌論文 (3件)
近代中国研究彙報 27
ページ: 25-56
信大史学 29
ページ: 1-23
歴史学研究 796
ページ: 22-28