研究課題
1)過去2年間の活動によりかなりの調査資料を調査・収集でき、それらの分析もある程度進んだ状況をふまえて、その中間報告としての論文を作成した。ただし、一部に年度当初の計画通りに進まなかったテーマもあった。その実際は次の通りである。曽田「山東鉄道をめぐる日中交渉」、松重「大連の<山東幇>」、久保「山東の工業調査」、富澤「山東省の炭鉱」、弁納「山東の綿業」、滝下「山東鉄道延長線問題」の6件はほぼ計画通りのまとめとなったが、本庄「青島守備軍の軍政と調査活動」は軍政の概要をまとめ得たが、調査活動はその一端を示すに止まり、金丸「青島のインフラストラクチュア」は電気事業だけに焦点を絞り、内山「山東農村社会の変動」は農村からの出稼ぎに重点を移した。また、奥村「農産物事情」及び三谷「山東の民衆」は中間のまとめに至らなかった。しかしながら、上記の諸研究を通して日本の軍事占領と経済的進出について、かなりの程度その実像を把握できるようになった。2)中独関係の研究者であるドイツのミュールハーン氏(現職はフィンランドTurku大学教授)を迎えて、研究交流をおこなった。本プロジェクトのテーマである第一次大戦期日本の山東経営の基礎となったのがドイツの膠州湾租借地経営であるので、きわめて貴重な意見交換をすることができた。3)中間報告をまとめるにあたり、新たに九州大学図書館及び長崎大学経済学部図書館で追加の資料調査・収集をおこなった。4)最終報告に向けて、青島守備軍の作成した調査資料のデータを研究協力者に依頼してパソコンに入力した。
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地域統合と人的移動(野村真理, 弁納才一編)(御茶の水書房)
ページ: 211-241
日本の青島占領と山東の社会経済(本庄比佐子編)(東洋文庫)
ページ: 325-346
日本の青島占領と山東の社会経済
ページ: 55-81
ページ: 83-113
ページ: 115-153
近代中国研究彙報 28
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世界経済体制下的民国時期経済(張東鋼主編)(中国財政経済出版社)
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Japan, China, and the Growth of the Asian International Economy (Sugihara, Kaoru ed.) (Oxford U.P.)
ページ: 145-176
近代東北アジア地域史研究会 17
ページ: 60-83