研究課題/領域番号 |
15320099
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
山辺 規子 奈良女子大学, 文学部, 教授 (00174772)
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研究分担者 |
斉藤 寛海 信州大学, 教育学部, 教授 (00020628)
大黒 俊二 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50152096)
高橋 友子 神戸女学院大学, 文学部, 助教授 (00299075)
徳橋 曜 富山大学, 教育学部, 助教授 (30242473)
城戸 照子 大分大学, 経済学部, 助教授 (10212169)
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キーワード | 中世イタリア / 近世イタリア / 地方文化の発展 / 都市と環境 / 都市の城壁 / 都市と農村 / 都市文化 / 地中海の商業文化 |
研究概要 |
まず、課題の一つとしていた日本では未収集のイタリア地方史関係の雑誌・図書について、15,16年度に奈良女子大学に納入された雑誌が利用しやすいように製本した。ほかに、分担者の所属大学に、ローマのフランス研究所の叢書をはじめ、イタリア中世・近世史に関わる図書を備えた。 5月の日本西洋史学会大会では、齋藤寛海がシンポジウム「ヨーロッパの港町」において、ヴェネツィアに関する報告をおこない、山辺規子が部会発表で「中世ローマの『塔』Torre delle Milizie-イメージと現実の間で」を報告した。 また、下記のように研究会・シンポジウムを開催した。 7月の研究会では、若手の研究者による報告(1)井谷直義「社会システムとしてのメッザドリーア-15世紀フィレンツェの領域支配体制の考察から-」(2)中平希「(書評)藤内哲也著『近世ヴェネツィアの権力と社会』」を得て、さまざまな立場からの意見、アドバイスをおこなった。 10月には、齋藤寛海が招聘したヴェネツィア国立文書館のMichela Dal Borgo氏を中心として「近代地中海経済史とヴェネツィア共和国文書館-古文書研究案内」と題する研究会を開催し、科研の研究メンバーに加えて、関心を持つ研究者による討論をおこなった。(基調報告の日本語訳を作成のうえ、日本語とイタリア語で討論。) 12月には、科研に関わるミニシンポジウム「中世イタリアのmura」を開催。司会は高橋友子が担当。報告は、山辺規子「中世都市ローマにおけるアウレリアヌス城壁」城戸照子「ベレンガリウス王文書に見る9-10世紀イタリア北部の市壁と防備施設の建造」徳橋曜「中世末期の都市建設とイメージ」大黒俊二「現代イタリア・市壁との共生-ルッカ、チッタデッラ、ボローニャ-」。40名ほどの参加を得て、活発な討論がおこなわれた。 さらに、本年度は、亀長洋子がギリシアのキオスとイタリアのジェノヴァにおいて、地中海に広がったイタリア商業文化にかかわる現地調査を実施した。
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