研究課題/領域番号 |
15320101
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
直江 眞一 九州大学, 大学院・法学研究院, 教授 (10164112)
|
研究分担者 |
朝治 啓三 関西大学, 文学部, 教授 (70151024)
井内 太郎 広島大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (50193537)
國方 敬治 山形大学, 人文学部, 教授 (70143724)
沢田 裕治 山形大学, 人文学部, 教授 (00261686)
都築 彰 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (20163850)
|
キーワード | イギリス / 史料 / マニュスクリプト / 中世 / 近世 |
研究概要 |
研究組織全体の活動として、研究会を2回開催した。まず5月には、研究組織以外からも広く参加を呼びかけて、神戸大学において拡大研究会を開催した。研究分担者である都築の他、赤江雄一(日本学術振興会特別研究員)が報告した。都築報告は「ロジャ=オヴ=ハウデンとウッドストック法」また赤江報告は「中世説教の『心的暦』:説教の内容は年間を通じてどのように決定されているか」であり、報告後活発な討論が行なわれた。参加者は計21名であった。また8月には、慶応義塾大学医学部赤倉山荘において研究合宿を行なった。参加者は14名であり、4名の研究代表者・分担者と1名の協力研究者によって、以下の5報告が行なわれた。直江眞一「assize of novel disseisin成立史再考」、中村敦子「『アビンドン修道院史』の叙述と証書」、苑田亜矢「『ベケット論争』におけるロンドン司教ギルバート・フォリオット」、新井由紀夫「15世紀イングランドのジェントリと贖宥状」、北野かほる「一事不再理?ロンドンのワイン商とサザックのコルドヴァ職人の喧嘩」。これらの報告およびそれを基にした討論を通して、イングランド中・近世史における様々な史料の間での形態・様式・機能・伝来状況などの異同について認識を共有することができた。 個人レヴェルでは、昨年度に引き続き、研究代表者および各分担者はそれぞれ研究対象とする史資料に関するマニュスクリプトをはじめとする1次史料に関する情報を国内外の図書館・文書館から収集し、それらを分析・整理することに努めた。イギリスにおける史資料の閲覧・収集および研究交流のため、今年度も3名の分担者が海外出張を行なった。中村敦子(7月にリーズ大学における研究発表その他)、有光秀行(10月にマン島その他における史料調査)、森下園(2月から3月にかけてノフォーク・レコード・オフィスその他における史料調査)。 さらに今年度は、史資料のデータ・ベース化のための打合せおよびその一部実施も行なった。暫定的なデータ・ベースを作成し、それについて代表者および分担者の間で意見交換を行なった。その結果、(1)基本的にWebcat(opac)で把握できないものを中心に作成する、(2)当面は非公開とする、(3)マニュスクリプトについては内容がわかるように表記・整理する、以上の点が確認されている。
|