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2003 年度 実績報告書

ブドウの雌ずい中の花粉管誘導組織(TT)細胞間隙マトリックスの生化学的特性

研究課題

研究課題/領域番号 15380025
研究種目

基盤研究(B)

研究機関岡山大学

研究代表者

岡本 五郎  岡山大学, 農学部, 教授 (30026611)

研究分担者 平野 健  岡山大学, 農学部, 助教授 (80238378)
キーワード花粉管生長促進物質 / ブドウ / 雌ずい / 誘導組織 / 細胞外マトリックス / 40 kDa画分 / ピオーネ / デラウェア
研究概要

ブドウ'ピオーネ'(Vitis vinifera×V.labrusca)の雌ずいから、マニュピレータとマイクロキャピラリーを用いて花粉管誘導組織(TT)を摘出し、無機塩溶液(NaCL, MgCl_2)によってTT細胞外マトリックス(TT-ECM)をアポプラスト抽出した。この抽出物の内、NaCl抽出物の分子量5 kDa以上の画分には花粉管生長促進活性が認められた。しかし、'キャンベル・アーリー'(V.labruscana)の雌ずいからは促進活性は認められなかった。'ピオーネ'のNaCl抽出物をゲルろ過HPLC分析した結果、40 kDa画分と13 kDa画分に多くの物質が存在し、40 kDa画分の物質には花粉発芽促進活性がみられた。この画分の物質は、260nm,280nm付近で極大吸収を示さず、核酸やタンパクではないことが推定された。また、加水分解後のGC分析で、D-グルコースのみが検出され、さらに、メチル化分析の結果、3置換グルコース、4置換グルコース、6置換グルコースが5.6:2.0:1.0の比率で検出された。したがって、'ピオーネ'雌ずいのTT細胞間隙には、1-3結合グルコースポリマー、1-4結合グルコースポリマー、1-6結合グルコースポリマーをその比率で含むD-グルコース多糖物質が含まれており、それが花粉管生長に促進的に機能すると思われる。
一方、無核化のためにGA処理した'デラウェア'(V.labruscana)の雌ずいでは、受粉後16〜24時間後に花粉管伸長が停止することが判明したが、TTの発達及びTT-ECMの存在には、無処理の雌ずいと比較して差がなかった。TT-ECMの機能性について追求する必要がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 三浦恵子, 岡本五郎: "2倍体、4倍体ブドウの花穂に対するジベレリン処理が雌ずい内での花粉管生長と結実に及ぼす影響"日本ブドウ・ワイン学会誌. 15(1)(印刷中). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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