研究概要 |
教科「情報」のうち情報Aの科目では,総授業時数の2分の1以上を実習に,また,情報B, Cの科目については3分の1以上を実習に当てることが規定されている。このようなことから,教科「情報」の実習を支援するための教材開発について具体的で効果的な研究が望まれている。本研究では,申請者が過去の研究で開発した手法を基盤にして,授業モデルとして発展させ,ネットワーク環境を利用した実習授業モデルを構築するとともに,ディジタル教材を開発して,ネットワークを積極的に利用した新しい形式の実習を実施するための支援を行い,その有効性を明らかにすることにある。本年度は,この研究(2ヶ年計画)の初年度に当たるもので,この研究の基本部分をなすものであり,研究実績は以下のとおりである。 (1)実習支援の授業モデル構築のため,まず,教科「情報」の実習事例を収集し・分析整理した。結局,実習事例の提供者は,北海道から九州(大分県)にわたる全国20人の先生方から40事例を厳選し,これらをもとに実習授業の全体像を描くことができた。 (2)上記の結果をもとに,教科「情報」の実習授業の支援のためのモデルの構築を行った。 (3)教科「情報」のディジタル教材の開発に向けての事前調査を行い,これらの結果を分析すると共に,ディジタル教材開発の資料とした。 (4)ディジダル教材の試作版を開発し,関係者に提示して意見を聞くと共に,試験的な利用を試み,その成果を順次発表した。
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