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2004 年度 実績報告書

「場所の聖性」の変容・再構築とツーリズムに関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15520057
研究機関筑波大学

研究代表者

山中 弘  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (40201842)

研究分担者 木村 勝彦  長崎国際大学, 人間社会学部, 教授 (10195357)
木村 武史  筑波大学, 人文社会科学研究科, 助教授 (00294611)
笹尾 典代  恵泉女子学園大学, 人文学部, 助教授 (60308294)
松井 圭介  筑波大学, 生命環境科学研究科, 講師 (60302353)
寺石 悦章  四日市大学, 総合政策学部, 講師 (00340414)
キーワード聖地 / カトリック教会 / 巡礼 / キリシタン / 観光協会 / 観光資源 / マリア信仰 / 五島列島
研究概要

本年度は、長崎平戸、生月、及び五島列島の現地調査とその成果の報告とそれを踏まえての方法論の再検討をおこなった。具体的な調査内容は以下の通りである。(1)平戸観光協会にて、カトリック教会、キリシタンが観光資源としてどのように認識され、それに基づいてどのような企画が実施されているのかの聞き取り調査を行った。(2)平戸島内カトリック教会群(平戸教会、宝亀教会、紐差教会、山野教会)の訪問と平戸キリシタン資料館見学。(3)生月・島の館博物館の事務局長との面談。(4)上五島の教会群の調査。(大浦教会、鯛ノ浦教会、頭ヶ島教会、青砂ヶ浦教会、冷水教会)(5)奈留島(江上教会)、久賀島(旧五輪教会、浜脇教会)の教会群の調査。(6)下五島の教会群(堂崎教会、福江教会、半泊教会)の調査。(7)五島観光協会事務局長に聞き取り。
以上のような調査を通じて、明らかになったと思われる点を列挙すれば以下のようになる。(1)平戸、五島などの観光協会はカトリック教会群を、キリシタンとセットとした上で観光資源として重視している。とりわけ、五島の観光協会の場合には、『ルルブ』などの観光雑誌への売り込み、独自の冊子の製作などへの取り組みがみられた。(2)カトリック側もそれに対して協力的である。(3)カトリック側の動きとして島にあるルルド巡礼にちなんだマリア信仰と五島の教会群の巡礼とを重ねようとする動きが観察された。(4)カトリック人口の老齢化、過疎化が目立ち、観光のための地域振興政策との間にずれが見受けられた。以上のような調査の結果を踏まえて、来年度はさらに五島での調査、とりわけ教会を支える一般の人々の意識を聞き取り調査によって明らかにすることで、教会という場所がもつ聖性を支える要因を解明に取り組みたい。また、この問題のもつ特殊性と一般性を明確にするために、沖縄及び出雲地域における同種の事例についての検討も予定している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 信仰圏研究の成果と展望-金村別雷神社信仰を事例として-2005

    • 著者名/発表者名
      松井 圭介
    • 雑誌名

      歴史地理学 222

      ページ: 23-42

  • [雑誌論文] 江袋教会-紺碧の海を見つめ続けた人々の思い2004

    • 著者名/発表者名
      木村勝彦
    • 雑誌名

      聖母の騎士

      ページ: 2-5

  • [雑誌論文] 松浦鎮信における道としての茶2004

    • 著者名/発表者名
      木村勝彦
    • 雑誌名

      茶道・鎮信流の歴史的展開に関する基盤研究

      ページ: 67-82

  • [雑誌論文] 山岳信仰と女性2004

    • 著者名/発表者名
      松井 圭介
    • 雑誌名

      人文地理 57

      ページ: 102-107

  • [図書] 宗教学入門2005

    • 著者名/発表者名
      山中 弘
    • 総ページ数
      259
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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