研究課題
基盤研究(C)
1 目的生活科が全面実施されて12年が経過した今、生活科で育った子供たちに、どのような力が身に付いたかを、次に3点について明らかにしたい。○子供たちの中に残っている活動や体験について把握すること。○子供たち自身が、生活科の授業を通して、身に付けた力をどのように感じているかを明らかにすること。○子供たち自身の生活科に寄せる思いや願いを把握すること。2 内容(1)調査時期:2003年11月〜12月(2)調査対象:大学の附属小学校(5校)及び生活科の研究指定を受けていた公立小学校(3校)の小学校3年生・6年生、その小学校を卒業した中学校3年生・高等学校3年生世代合計2,544名3 結果○「心に残る生活科の活動」では、栽培活動、校内探検、公園・野原での活動の順で多く、1年間の発表会、乗車体験、家族の順で少ない。全体的には、自然を対象とした学習が心に残っているという傾向がある。○「心に残る生活科の活動」では、4つの世代別にベスト3とワースト3を取ってみた。学習指導要領の改訂や当時の社会の様子に伴い、変化がみられる。例えば、人とのかかわりや幼小連携の必要性から、当初はワーストに入っていた「幼児とのかかわり」が中位に上がったり、上位であった「収穫祭」が、O-157の影響で、上位から姿を消したりしている。○「生活科で身に付いた力」では、自然とのかかわりに関する内容が、人や社会とのかかわりに関する内容よりやや回答者が多い。また、「学習上の自立」に関する項目が、「生活上の自立」「精神的な自立」に比べて低調であった。○生活科に否定的な思いをもつ子の分析を行い、今後の指導の改善に役立てたいと考えたが、顕著な傾向は見出せなかった。○全国のデータを各地域のデータを比較検討することによって、その地域のよさや足りない点を明らかにすることができた。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (4件)
日本生活科・総合的学習教育学会学会誌「せいかつか&そうごう」 第12号
ページ: 100-109
愛知教育大学研究報告(教育科学編) 54号
ページ: 11-18
The Japanese Journal of Education for Life Environment Studies and Integrated Learning No.12
The Bulletin of Aichi University of Education (Educational Science) Vol.LIV