• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

種々の幾何構造とグラスマン幾何学

研究課題

研究課題/領域番号 15540099
研究機関名城大学

研究代表者

橋本 英哉  名城大学, 理工学部, 教授 (60218419)

研究分担者 塚田 和美  御茶ノ水女子大学, 理学部, 教授 (30163760)
間下 克哉  東京農工大学, 工学部, 教授 (50157187)
関川 浩永  新潟大学, 理学部, 教授 (60018661)
古田 高士  富山大学, 理学部, 助教授 (40215273)
宇田川 誠一  日本大学, 医学部, 講師 (70193878)
キーワード6次元球面の概複素構造 / super-minimalな概正則曲線 / 不変部分多様体の変形理論 / 8次元ユークリッド空間内の6次元部分多様体 / spin(7)-frame field
研究概要

6次元球面の概複素構造に関する不変部分多様体の具体的構成に関する結果を得た。特に、6次元球面内の概正則曲線の構成方法を得ることができた。1つは、Bryantによってある意味抽象的な構成が為されていたが、super-minimalな概正則曲線を完全に具体的に積分を用いて書き下すことができた。特に1変数正則関数が一つ与えられると座標を用いて、概正則曲線の局所表示が完全な形で記述できることを示した。この応用として、super-minimalな概正則曲線の変形が存在することが確認できた。また、6次元球面内の全測地的5次元球面内の2次元トーラスの概正則曲線の構成方法が与えることができた。方法は、この条件の下、構造方程式が可積分系の微分方程式を満たすことによって為された。さらに、その分類まで与えることができた。以上の様に、6次元球面内の概正則曲線は非常に豊富な構造を有していることが結論される。しかしながら、上記の条件を満たさない概正則曲線の典型的な例については、まだ未知の部分が多く今後の研究課題である。また、6次元球面内の不変部分多様体の変形理論についても考察を行っている。3次元不変部分多様体の典型の一つである全実、および、CR-部分多様体については、概正則曲線から第一法束のチューブ、および、第二法束のチューブから構成できるものが存在することを示した。これと、上記の結果を用いると3次元全実、および、CR-部分多様体の変形が存在することが示される。また、4次元CR-部分多様体の具体的構成についても研究を行っている。現在まで、我々の構成した4次元CR-部分多様体は、正則接分布が積分可能である例がわかっていなかったが、今回我々の構成した、等質な4次元CR-部分多様体の中に、この条件を満たす部分多様体が存在することが確認できた。
また、8次元ユークリッド空間内の6次元部分多様体のspin(7)-frame fieldの具体的構成方法を与え、現在、具体的な部分多様体に対して、このspin(7)-frame fieldを具体的に構成しその基本性質について考察している。8次元ユークリッド空間内の6次元部分多様体のspin(7)合同類の不変量も決定した。しかしながら、その不変量は、通常のリーマン幾何学の範疇では、捕らえられるものではないため、8次元ユークリッド空間の等長変換によって、この不変量は変化する。従って、リーマン幾何学の範疇で等質であっても、spin(7)の軌道として等質であるとは一般には言えない。この様な例を完全に分類することは、興味ある問題であると思われるが、現在のところ、この間題に関する統一的な解法は、残念ながらわかっていない状況である。現在は非常に単純な6次元等質リーマン部分多様体のspin(7)合向類の不変量を調べている段階である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 橋本 英哉: "6次元球面のグラスマン幾何学"数学(日本数学会). 第55巻第一号. 37-54 (2003)

  • [文献書誌] Hideya Hashimoto, Kouei Sekigawa: "Submanifolds of a nearly Kahler 6-dimensional sphere"Proceedings of the Eighth workshop on Diff.Geom. 8. 23-45 (2004)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi