研究課題/領域番号 |
15591667
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
堀川 洋平 秋田大学, 医学部, 助手 (40361232)
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研究分担者 |
羽渕 友則 秋田大学, 医学部, 教授 (00293861)
土谷 順彦 秋田大学, 医学部, 助教授 (70282176)
冨樫 寿文 秋田大学, 医学部, 助手 (30361231)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | 前立腺癌 / 遺伝子多型 / IGF-I遺伝子 / IGFBP3遺伝子 / PSA遺伝子 |
研究概要 |
前立腺癌において、血清Insulin-like growth factor-I (IGF-I)濃度と癌の発症リスクが相関し、またIGF-Iと結合し複合体を形成するInsulin like growth factor binding protein-3 (IGFBP3)と逆相関することが疫学的研究により示されている。このことから、IGF-I遺伝子を中心とした関連遺伝子群の多型が非アンドロゲン経路で癌の発症・進展・再燃に関与する可能性が示唆されている。今回の研究では日本人前立腺癌患者300例および対照健常人266例の末梢血リンパ球から抽出されたDNAを用いてIGF-I関連遺伝子の遺伝子多形と疾患の発症リスクとの関連を検討し以下の知見を得た。 1.IGFBP3遺伝子プロモータ領域-202A/C多型をPCR-RFLP法にて解析したところ、正常対照と比較し前立腺癌発症リスクと多型との関連は認めなかった。しかし、前立腺癌患者を病期別に解析したところ、Cアレルと病期との間に有意な相関を認め、Cアレルが前立腺癌の進行においてリスクアレルであることがわかった。 2.IGFBP3プロテアーゼであるPSA遺伝子のプロモータに存在する2箇所の多型を検討し、血清PSA濃度との関連を検討したところ。それぞれの多型とも前立腺癌発症との関連はなく、日本人における同多型の関与は低いと考えられた。 3.IGF-I遺伝子プロモータのマクロサテライト多型(CAリピート)を検討した。CAの繰り返しは15-22回に分布していたが、前立腺癌においては19回繰り返し配列が高頻度で、この多型をホモで有する場合は、有意に発症リスクが高かった(aOR3.36,95%CI1.30-8.67,p=0.012)。しかし、病期・腫瘍のグレードとの有意な関連は認めなかった。
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