研究課題/領域番号 |
15601007
|
研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
中村 陽一 立教大学, 法学部, 教授 (40285185)
|
研究分担者 |
北島 健一 松山大学, 経済学部, 教授 (60214798)
清水 洋行 東京学芸大学, 教育学部, 専任講師 (50282786)
藤井 敦史 東北大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (60292190)
李 妍えん 駒澤大学, 文学部, 専任講師 (90348889)
|
キーワード | 社会的企業 / 社会的協同組合 / 社会的排除 / ソーシャル・キャピタル |
研究概要 |
平成16年度は、立教大学において、昨年実施した英国社会的企業に関する調査の成果について、4回の検討会を行い、6月には中間報告として福祉社会学会での報告を行った。その後、同じく立教大学で、イタリア社会的協同組合の調査準備のために、3回の研究会を実施した。そして、11月にイタリアのトレント、ブレシアを中心に社会的協同組合や関係する諸団体のヒアリング調査を行った。このヒアリング調査により、社会的協同組合が地域社会の中で、どのようなネットワークを形成しながら、社会的に排除された人々に対する労働市場への挿入(work integration)事業を行っているのかを理解することができた。また、トレント市の社会サービス局やトレント市のボランタリーサービスセンターにもヒアリングをすることで、社会的協同組合と行政施策との関係、それに社会的協同組合と他のボランタリー組織との分業関係等に関しても一定の知見を得ることができた。今回の調査では、協同組合間協働の具体的なあり方を、トレントという地域に集中することで、綿密に描き出すことができたことが最も大きな収穫だと思われる。また、イタリアの社会的協同組合調査の後で、ロンドンに立ち寄り、英国社会的企業調査に関しての補足調査も行い、SEL、コア・アーツ、NEWTEC、タワー・ハムレットCDAの追加ヒアリング調査も行った。この調査では、前年度の英国社会的企業調査がソーシャル・ビジネス類型の社会的企業が多かったので、協同組合的な要素が強くマルチ・ステークホルダー型の社会的企業をヒアリングし、英国社会的企業の幅広い多様性を理解することができた。これらの調査の成果として、1月末にゲスト・スピーカーを交えて、立教大学でミニ・シンポジウムを開催することができた。
|