研究概要 |
前年度作成した指導案に基づき、実践を行う予定であったが,担当者の違いにより,一斉に行うことが不可能であった。しかし一部項目についてはデータを得ることが出来たので,平成17年から18年にかけて低学年での一斉実施が可能となった。 試行の結果,ものづくりに興味を持っている学生は多いが何をして良いか判らない状況があり,今回の実験による教育指導方法によって効果があることが分かった。 昨年度実施した小学校児童と中学校生徒対象のものづくりと共同実験の結果は,効果があることは分かったが,容易に実施可能な方法について問題点が残った。そのため回路や組み立て方をいろいろ提案実施したが,危険がなくて一人の指導者で単位時間内に行う実験には,導電性瞬間接着剤の使用を検討・実験している。 小学校におけるカリキュラム編成案の共同研究については,その方向性が決まり,中学校への連携もまとめる段階となり,現場における実践による評価の積み重ねが残されているので,引き続き研究を進め,来年度中の提案を目指している。このように高専入学前の基礎的なものづくり教育の提案は当初目標を達成した。 高専におけるものづくりについては,指導案とは別に系統的な製作実験を2学年から4学年までの20名を対象に,基礎実験から,そのデータを利用した機器製作まで実施した結果,上学年学生のTAの働きが理解には大きな役割を果たすことが,確認された。これは今後の新たな研究課題として取り上げ継続していく。なお,実験の様子は当初の計画のとおり,映像や画像として残しているので,これをサーバに電子ファイルとして保管し、学生が学校のみならず,家庭からも自由に閲覧が可能になるよう設定し、e-ラーニング教材としてまとめる作業を行っており,早期に公開が可能なように編集している。
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