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2003 年度 実績報告書

産業副産物を吸着剤とした放射性核種の拡散防止技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15656238
研究機関東京大学

研究代表者

田中 知  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10114547)

研究分担者 山口 紀子  農業環境技術研究所, 環境化学分析センター, 主任研究官 (80345090)
溝口 勝  東京大学, 大学院・農学生命研究科, 助教授 (00181917)
長崎 晋也  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (20240723)
キーワード吸着 / 土壌 / 核種 / 吸着剤 / 拡散防止 / 産業副産物 / 環境有害物質 / 吸着機構
研究概要

産業副産物を原料とする吸着剤の機能を、表面科学的手法を用いて明らかにし、核種の吸着剤としての適用可能性を明らかにすることを目的とする。安価かつ入手が容易な産業副産物として、石灰灰や伐採材など表面活性の高い吸着剤の利用を目指し、吸着剤へのアクチニド元素の吸着特性ならびに吸着種の安定性を評価し、あわせて生態系への放射性核種の拡散防止のためにこれらの吸着剤が有効であるかどうかの評価を行うことを最終目標とする。
平成15年度は環境有害物質の一つであるが研究例が少ないベリリウムの各種鉱物や土壌への吸着メカニズムの検討を行った。実験で使用した鉱物等は産業副産物の転換により生じる吸着剤の主な成分でもある。実験の結果、モンモリロナイト、ギブサイト、フミン酸、表層土壌(東京大学大学院農学生命科学研究科付属農場より採取)へのベリリウム収着量はpH4より5の方が大きいことが判った。これは、pHが上昇することにより表面のマイナス電荷量が増加すること、pHが上昇することで競合イオンであるH^+濃度が減少することが考えられた。また、モンモリロナイトでは、pH5では溶液中でBeOH^+の存在割合が増加し、電荷バランスを保つため、1個のCa^<2+>に対して2個のBeOH^+が収着することにより収着量が増加すると考えられた。実験した材料へのベリリウムの親和性は、フミン酸>土壌(表層土)>モンモリロナイト>土壌(下層土)>ギブサイトの順であり、環境中では、天然有機物質の配位子がベリリウムの優位な収着サイトとなりうることが明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Saito, L.Koopal, W.Riemsdijk, S.Nagasaki, S.Tanaka: "Adsorption of Humic Acid on Goethite : Isotherms, Charge Adjustments and Potential Profiles"Langmuir. (In press). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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