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2004 年度 実績報告書

近世以前『うつほ物語』享受史の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15682001
研究機関国文学研究資料館

研究代表者

江戸 英雄  国文学研究資料館, 文学形成研究系, 助手 (50290870)

キーワード日本文学 / うつほ物語 / 古典享受史 / 細井貞雄 / 源氏物語 / 花鳥余情
研究概要

本研究課題は『うつほ物語』享受史上のメルクマールとなっている延宝五年以前の享受の様相に関して、以前におこなった研究課題「近世『うつほ物語』注釈史の研究」の成果の延長発展の上に調査研究をおこなうものである。本年度は、前年度に収集した紙焼写真の資料の中の一点、東京大学附属総合図書館南葵文庫蔵書入本と関係を有する九州大学附属図書館中央図書館音無文庫蔵本(九大本)について、紙焼写真資料を収集するとともに、原本による書誌及び本文、とりわけ書入の様態に関する調査をおこなった。九大本は、内容的に作者の清書本を伝えているとして日本古典文学大系本の底本に採択された本であるが、研究史上にあっては、前田育徳会尊経閣文庫蔵諸卿筆十三行本が主たる研究対象、いわゆる最善本とされるに際して、厳しい批判を受けた経緯がある。もともと文化三年補刻の板本に対して書入をおこなったり、削除・追加をおこなったりすることによって成立している本で、書入等は細井貞雄による。従来の批判の矛先は、細井貞雄の処理を裏付ける伝本が他に確認できないという点にあったが、九大本そのものを調査することによって、書入の中には、相当数の白抹訂正箇所のあることが明らかとなり、九大本の書入校注について再考する必要が生じてきた。また本研究課題に関連して、中世の享受史の資料である『源氏物語』の古注釈の間で、末摘花の物語が俊蔭の娘の物語にもとづいているか否かが問題になっていることを取り上げながら、首巻「俊蔭」の主題と方法を明らかにした論文を執筆した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 『うつほ物語』「俊蔭」巻の主題と方法 -花と紅葉をながめて琴を弾く2005

    • 著者名/発表者名
      江戸英雄
    • 雑誌名

      国語と国文学 82-5(未定)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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