研究課題/領域番号 |
15GS0102
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山影 進 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10115959)
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研究分担者 |
井庭 崇 慶應義塾大学, 総合政策学部, 専任講師 (40348371)
田村 誠 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助手 (10376585)
保城 広至 東京大学, 東洋文化研究所, 助手 (00401266)
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キーワード | 国際秩序 / 社会制度 / シミュレーション技法 / エージェント / 人工社会 |
研究概要 |
1.マルチエージェント・シミュレータの開発・提供 初年度より構造計画研究所に委託して開発してきたマルチエージェント・シミュレータのフィールド・テストを平成17年4月より開始した。多数の関係者の試用により、18年3月までに数十次に上るソフト更新を行った。その一環として、学部後期・大学院生を対象とした入門実習(夏学期)と中上級実習(冬学期)を提供した。18年3月には学外一般(主として大学教員と院生)を対象としたチュートリアルを実施した。この経験を踏まえて、来年度に教科書を刊行する企画を進めた。また、このシミュレータをartisoc (ARTI-ficial SOC-ietyからの造語)と名付けて、来年度以降、さらなる開発・提供をめざすことになった。さらに、本シミュレータで作成したモデルを再生できる"artisoc player"をダウンロード可能にするとともに、英語環境でも確実に動作するバージョンを作成し、英語版解説書も作成して、海外への提供の準備を始めた。 2.マルチエージェント・シミュレータを用いた研究成果の発信 17年9月に国際ワークショップを主催して、外国人研究者3人を招聘し、2日間にわたりのべ数十人の参加をみた。初日は公開とし、日本語(英日同時通訳も提供)による広範な議論を行い、二日目は英語による専門家どうしの討論を行った。17年11月の日本国際政治学会(札幌)で分科会を組織し、本共同研究の成果と他の研究グループの成果とを議論した。18年3月にはInternational Studies Association (San Diego)に本共同研究の成果を中心とするセッションを設け、海外の研究者に討論を依頼し、米国を中心とする海外聴衆にマルチエージェント・シミュレータによる研究の有効性を発信した。その他、随時ワーキングペーパーを発行・配布し、研究成果の公開に努めた。 なお、以上のような多様な実績については山影研究室ウェブサイト上に置かれている本共同研究のページ(http://citrus.c.u-tokyo.ac.jp/mas/index.htm)で公開している。
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