研究課題/領域番号 |
15GS0102
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研究種目 |
学術創成研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山影 進 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10115959)
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研究分担者 |
井庭 崇 慶應義塾大学, 総合政策学部, 専任講師 (40348371)
保城 広至 東京大学, 東洋文化研究所, 助教 (00401266)
山本 和也 早稲田大学, 高等研究所, 助教 (20334237)
田村 誠 茨城大学, 地球変動適応科学研究機関, 研究員 (10376585)
阪本 拓人 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教 (40456182)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2007
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キーワード | 国際秩序 / 社会制度 / シミュレーション技法 / エージェント / 人工社会 / MAS / ABS |
研究概要 |
1. 社会科学研究に相応しいマルチエージェント・シミュレータの開発 本研究で開発されたartisocは、モデル作成時の自由度を確保しつつ、時間管理、モデル構造の設定、出力の設定など他のシミュレータでは通常繁雑な作業が必要とされる部分を容易に設定可能とするなど、他の外国製のものに比べても高機能かつ格段に利用しやすいものに仕上がった。また、井庭が中心となって以前から開発してきた複雑系経済シミュレータも、本共同研究の一環として改良が継続され、PlatBoxとして公開された。 2.社会秩序の変動を国内社会・国際社会に渡る広範な事例について分析 広範な事例について分析を行い、内外から研究者を招いてワークショップを開催し、この手法の発展を確認し、将来の展望について議論を深めた。こうした研究成果を迅速に公表すべく、ワーキングペーパーを16号刊行し、各号を100名以上の学会関係者に送付し、ウェブ上でも公開した。また、「シリーズ人工社会の可能性」を創刊し、第1弾として解説書『人工社会構築指南』(シミュレータ付き)、第2弾として研究分担者の山本和也による『ネイションの複雑性』を出版し、3弾以降の刊行も準備中である。研究分担者・協力者による、国内外の審査付きの学会発表、査読付き学術雑誌への掲載等も増加している。本研究の成果から3本の博士論文(うち1本は審査中)も生まれており、研究の質の向上と学会による認知が裏付けられている。 3.マルチエージェント・シミュレータによる社会科学研究を今後発展する学問領域として構築 各地の大学、学術集会等において講義・講演・発表を行い、この手法の普及に努めた。また、第三者による講義、独学での習得を可能とするため、artisocに準拠した初学者向けの解説書『人工社会構築指南』(山影進著、書籍工房早山、2007年)を刊行した。現在、重刷されて他大学の講義でも利用されている。また、海外への普及をめざして英訳を終え、現在出版準備中である。
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