1光子検出の感度と高飽和性能を有し、極低照度環境から明暗差が5ケタ以上の被写体を、1回の露光で線形応答により明瞭に撮像できるCMOS撮像素子技術の創出を目指し、過去に築いた横型オーバーフロー蓄積容量を有する広ダイナミックレンジCMOS撮像素子技術を発展させた超高感度信号読出し技術の研究に取り組んだ。光電荷を電圧に変換するフローティングディフュージョン容量の極小化と複数のゲインを有する列並列増幅器の導入により入力換算0.47電子の低ノイズ性能を得た。画素出力のマルチサンプリング、熱雑音の低減により、1光子が検出出来る入力換算ノイズ0.2電子と、5万個を超える飽和電子数が両立出来る見込みを得た。
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