研究課題/領域番号 |
15H02654
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
人類遺伝学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
荻 朋男 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80508317)
|
研究分担者 |
花岡 文雄 学習院大学, 理学部, 研究員 (50012670)
李 桃生 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (50379997)
光武 範吏 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 准教授 (50404215)
|
研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | DNA修復 / ゲノム不安定性疾患 |
研究成果の概要 |
遺伝情報を担うDNAは様々な要因により損傷を受けており、ゲノムを安定的に維持・伝達するためには「DNA損傷応答・修復システム」が必須である。このシステムが破綻するとゲノムの不安定化を引き起こし、発がんや老化の原因となると考えられる。本研究では、ゲノム不安定性を示すヒト遺伝性疾患を世界的に収集し、疾患原因変異の決定と病態の集約を実施した。これらの結果をもとに、疾患原因変異と病態の相関データベースを構築した。また、疾患原因未同定の症例解析を進めることで、ゲノムの安定化に寄与する新規遺伝子の同定やシステムの解明に取り組み、いくつかの新規疾患責任遺伝子変異を同定した。
|
自由記述の分野 |
DNA修復学、分子生物学、人類遺伝学、病態医化学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ゲノム不安定性疾患群は、多種類の遺伝性疾患が含まれるが、それぞれ病態がオーバーラップすることも多く、診断に難渋するケースも少なくない。また、個々の疾患は非常に希少であり、疾患に関する情報が少ないことも大きな問題である。本研究で、希少疾患の原因 (遺伝子変異)と病態の相関について検討し、成果を論文報告したことで、今後の診断へも貢献してゆくと期待される。また、「ゲノム不安定性」は、がん発症と悪性化の主因の一つであると考えられ、「ゲノムを安定に維持する種々の分子メカニズム」を詳細に理解することは、がんそのものの理解にも大きく寄与すると期待され、重要な研究分野である。
|