半導体レーザの高効率化には製作技術に課題があった.そこで面発光レーザ(VCSEL)の高性能化のため,半導体ヘテロ界面混晶化(混晶化)手法を応用した,優れた製作性の光・キャリア・電流閉じ込め構造製作技術の確立を目的とした.プロトン注入混晶化手法により,光閉じ込め用屈折率制御,キャリア閉じ込め用ポテンシャル障壁形成,トンネル接合破壊電流閉じ込め構造形成を検討した. 結果として,理論的に屈折率制御性とVCSEL特性改善の可能性を示し,実験的にポテンシャル形成と結晶品質回復,トンネル接合破壊電流閉じ込めを達成した.実験的VCSEL特性改善は得られなかったが,課題を明らかにし,特性改善の可能性を示した.
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