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2020 年度 研究成果報告書

標準因子が自明な代数多様体の数理

研究課題

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研究課題/領域番号 15H03614
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 代数学
研究機関東京大学 (2019-2020)
法政大学 (2015-2018)

研究代表者

桂 利行  東京大学, 大学院数理科学研究科, 特任教授 (40108444)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2020-03-31
キーワード代数曲面 / 標準因子 / Enriques曲面 / 準楕円曲面 / 自己同型群 / 正標数 / K3曲面 / nordal曲線
研究成果の概要

Enriques曲面は19世紀末に見出された曲面であり、代数曲面の分類理論において1つのクラスを占める重要な曲面であるが、複素数体上では金銅誠之によって自己同型が有限なものは7つの型に分類されていた。標数が3以上の場合もMartinによって同様の分類がなされていた。本研究において最も複雑で難解な標数が2の場合の研究を行い、有限自己同型群を有する古典的Enriques曲面は8つの型に、超特異Enriques曲面は5つの型に分類できることを示した。正標数において9個のカスプ特異点を有するK3曲面の構造や超特異K3曲面のZariski性、準楕円曲面のファイバー構造についても新しい結果を得た。

自由記述の分野

数学(代数幾何学)

研究成果の学術的意義や社会的意義

代数曲面の組織的な研究は19 世紀末のイタリア学派の研究に始まり、複素数体上は小平邦彦による詳細な研究によってその分類を含む理論が構築された。1977年、BombieriとMumfordは正標数の代数的閉体上の代数曲面の分類理論を完成させ、標数2のEnriques曲面や準楕円曲面が明確に認識されるようになった。本研究はそれらの研究に基づき、有限自己同型をもつEnriques曲面の分類に決着をつけたものである。もう一つの研究対象となったK3曲面は、素粒子論で最近用いられている狭義のCalabi-Yau多様体の次元が最も小さい場合であるが、正標数においてその性質のいくつかを解明した。

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公開日: 2022-01-27  

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