アンモニアは細胞を作るための主要な材料物質であるが、生命が誕生した時代の海にアンモニアがどれだけあったかは謎のままであった。そこで本研究は地球初期の岩石・鉱物から30憶年以前の海のアンモニア濃度を推定することを目的とした。研究期間中に30億年以前の海洋地殻から対象鉱物を分離・濃縮する方法や鉱物中の少量のアンモニアの濃度や窒素同位体比を実測する方法を開発し、対象試料にアンモニアが保存されていることを確認した。さらに岩石・鉱物へのアンモニアの取り込み実験を行い、海洋地殻が古海洋のアンモニアの情報を保持する優れた媒体であることを示した。
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