研究課題/領域番号 |
15H04581
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
動物生産科学
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研究機関 | 岩手大学 (2016-2018) 東北大学 (2015) |
研究代表者 |
福田 智一 岩手大学, 理工学部, 教授 (40321640)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | ブタ / 産業動物 / 幹細胞 / 次世代シークエンス |
研究成果の概要 |
山中4因子とよばれる遺伝子群に2遺伝子を加え、合計6遺伝子の導入によって安定的なブタ由来iPS細胞を樹立した 。我々が樹立したiPS細胞は山中4因子のみで樹立した場合よりも安定的に正常な染色体パターンを維持できる。X染色体の不活性化状態から着床前の状態の幹細胞に近いこと、初期胚の内部細胞塊に寄与することを明らかにした。これらのデータは我々の樹立したブタiPS細胞の全能性と品質の高さを示した。さらに次世代シークエンサーを使用し全遺伝子の配列を元の線維芽細胞と比較して生物学的特性を評価した。優良な形質を持つブタ個体の細胞を遺伝資源として無限に利用出来る可能性を開き、我が国の畜産業の発展に寄与する。
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自由記述の分野 |
畜産学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の研究によって、山中4因子によって効率的に幹細胞へリプログラミングできる動物種とそうでない動物種の存在が指摘されている。具体的にはOct3/4遺伝子のアミノ酸配列自体は高度に保存されているが、幹細胞へ変化させる過程で作用する遺伝子群が動物種によって異なる仮説である。この仮説の元は、同じ山中4因子を導入してもマウスとその他の動物種において大きく幹細胞の樹立効率が異なることが報告されてきた。この種差はリプログラミングバリアと呼ばれている。本研究では網羅的に遺伝子発現を解析したことから、このリプログラミングバリアの分子生物学的な解明に繋がると期待される。
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