研究課題/領域番号 |
15H04897
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
栗山 健一 滋賀医科大学, 医学部, 客員教授 (00415580)
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研究分担者 |
吉池 卓也 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (40647624)
高橋 正洋 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (30548194)
松尾 雅博 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (70456838)
吉村 篤 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (90522079)
栗本 直樹 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (20567078)
稲垣 貴彦 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (20535348)
田中 恒彦 滋賀医科大学, 医学部, 特任助教 (60589084)
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研究協力者 |
小泉 葉月
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 神経科学 / 生理学 / 高照度光 / 精神医学 / 認知行動療法 |
研究成果の概要 |
パニック障害および外傷後ストレス障害(PTSD)の患者に対し、暴露主体型認知行動療法(EB-CBT)施行中に、高照度光(8000ルクス×約15分/セッション)照射を行った場合、対照となる通常(低照度)光(800ルクス×約15分/セッション)照射を行った場合と比較し、疾患重症度と関連する状態不安(STAI状態-特性不安検査)尺度得点が、約12セッションのEB-CBT後に低下した。対象数が十分数に達しなかったこともあり、尺度得点の低下度は統計的有意差には至らなかったが、有意傾向を示した。他方で、個人の不安の抱きやすさを表す特性不安尺度得点は、高照度光照射の影響を受けなかった。
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自由記述の分野 |
精神医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パニック障害等の不安障害および外傷後ストレス障害(PTSD)の病態基盤に、恐怖条件づけ学習が関連していることが推測されており、暴露主体型認知行動療法(EB-CBT)はこの恐怖条件づけを消去する学習過程を含むことが示されている。本研究成果は、高照度光照射がEB-CBTによる治療効果を増強する可能性を示唆しており、これにより不安障害、PTSDの治療転帰を改善する可能性および、治療に伴う人的コストの低減、治療中の患者負担の軽減に寄与する可能性が推測される。また本成果は、不安障害の生理学的病態理解、ヒトの恐怖関連学習過程の理解を深めることにも寄与する。
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