研究課題
基盤研究(B)
南アジアの紅玉髄製ビーズの歴史的背景、製作と製品、身に着ける場(日常と祭り)について調査を進めた。原石の流通(=採掘・製品製作・販売・使用)に関わるインド西部のグジャラート州、東端のナガランド州、及びパキスタン東部のパンジャーブ州のほか、古代に紅玉髄製ビーズを多用したミャンマーと中国雲南省でも基礎的調査を行った。またナガランド州では集落の地理的環境調査も実施した。流通の各工程には各々アフリカ系の民族集団スィッディー、ヒンドゥー教徒、イスラーム教徒、ジャイナ教徒、キリスト教徒が関わっており、南アジア固有の多民族・多宗教社会における紅玉髄への多様な価値観に支えられた「ビーズの文化」を探った。
南アジア文化誌