研究課題/領域番号 |
15H05190
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
新原 道信 中央大学, 文学部, 教授 (10228132)
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研究分担者 |
野宮 大志郎 中央大学, 文学部, 教授 (20256085)
天田 城介 中央大学, 文学部, 教授 (70328988)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | イタリア / 未発の社会運動 / 惑星社会 / 生存の場 / リフレクシヴ |
研究実績の概要 |
(1)当初の計画に従い、インテンシヴな国内研究会を開催した。集中的かつ長時間にわたる議論をおこなった成果として、本研究グループの社会理論の根幹をなしている惑星社会論の検討と錬磨を達成し、イタリア調査にむけての作業仮説を析出した。それと同時に、地域社会学会研究例会で、未発の社会運動論と生存の場としての地域社会論についての報告の要請に応え、社会運動・集合行動研究ネットワークを設立し、研究会での考察の成果を公開し、議論を深化させた。 (2)その結果、イタリア調査にむけての方針を明確化できた:①トリエステ調査においては、オルタナティブ精神医療運動における〈コミュニティ―施設―社会〉リンケージの動態把握を目的とした「バザーリア国際セミナー」への参加。国境をめぐるローカルの動向と運動に関する調査を行った。②サッサリ調査では、地域・コミュニティ調査研究の歩み(地域研究所FOISTと神奈川県・東京都郊外地区の調査研究)に関する比較、リフレクシヴな調査研究の方法論と認識論の比較(ヴァルジウ教授のLiving Knowledgeプロジェクト)、これらの調査研究を島嶼社会論から錬成したメルレル教授へのインタビュー(国境の移動・家族の移動体験・理論生成)を行った。③ミラノ調査では、メルッチ夫人との談話を通じた故メルッチ教授との協業(身体の知覚・表象と社会変動の連関、サイコセラピーと関係性の構築、創造性、グローバル化による体験と過程の平準化、それらに抗する社会運動の可能性)の議論が行われ、さらなる検討を課題とした。 (3)調査メンバーは、現地語であるイタリア語を理解することを共通の土台としながら、フィールドノーツとして記録することで、その場にいない共同研究者とも調査の知見を共有することが可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初、受入側に突発事態が生じたが、予定を変更し対応した。主要な調査対象地域のなかで調査可能な準備状況にあるトリエステから調査に着手し、年次末には、予定していたサッサリとミラノでの調査を無事行うことができた。その結果、次年度の冒頭に予定している調査報告にもとづくインシンシヴな国内研究会を実質あるものとして開催できる見通しが立ったため。
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今後の研究の推進方策 |
(1)当初の研究計画の方向性に従い、国内研究会において、イタリア(トリエステ、サッサリ、ミラノなどでの)調査を体験したメンバーによる調査報告を行い、地域社会学、歴史社会学、臨床社会学、社会運動論等によるデータの分析を行い、次年度以降の海外調査の作業仮説を準備する。 (2)国内研究会でとりまとめた調査計画をもとに、イタリアにおいて、海外共同研究者の協力により、学術調査を実施する。(3)それと同時に、市民・研究者双方に向けての報告会を企画し、報告・議論する。この結果を海外共同研究者と共有し、今後の調査計画を検討する。
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