研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、人間が聴覚情報や視覚情報を処理する際の眼球運動という時間解像度に優れたデータの分析から第二言語学習者に内在する認知メカニズムの解明を行った。これにより、語彙の意味情報, 音声のプロソディー情報, さらには統語的プライミング(先行する特定の文型が後続の処理を促進または抑制する効果)などの認知現象が文のインプットに即して行われる漸次的処理過程(incremental processing)にどう影響を与えるかを明らかにした。これらの成果は、心理言語学実験を広い範囲の母集団を対象に行うための技術整備と眼球運動計測技術を教育に応用する環境開発を行うための重要な資料となった。
|